岐阜ならではの新ブランド『BEMO』が誕生
2023年7月24日、岐阜市にて新しい洋服ブランド『BEMO(ベモ)』が本格始動しました。このブランドは、世界の手仕事を販売する『QQ実験所』が、介護・福祉に特化したNPO法人『ひだまり創』との連携により誕生したものです。高齢者が快適に着られる洋服を追求し、年齢や性別、身体の障がいに関係なく「誰もが脱ぎ着しやすく動きやすい」設計に重点を置いています。
背景:高齢者の自己否定を克服する役割の創出
超高齢社会が進む中、高齢者が「役割」を失うことが深刻な問題となっています。体調不良などで自己否定感が強まり、ひきこもりが増加している現状があります。実際、80代ではその割合が約2.4倍に急増します(国立社会保障・人口問題研究所、2023年)。この『BEMO』は、そんな高齢者たちが社会の中で新たな「出番」を持てるようにすることで、自己肯定感を取り戻す一助となることを目指しています。
どのように誕生したのか
この素晴らしいブランドの背景には、QQ実験所の代表が自身の父親の入院時、服を着ることができない苦しみに直面したことからインスピレーションを受けたエピソードがあります。この経験から、「年齢に関係なく、全ての人が平等に歳を重ねていく未来のために、同じバスに乗ろう」という想いを込めて『BEMO』が生まれました。
地元岐阜の熟練のパタンナーであるHUKINの井藤氏や、白木ミシン、さらに元縫製職人たちと力を合わせて、「オール岐阜」の精神で製品を創り上げています。
製品の特徴
『BEMO』が提供する洋服は、特に高齢者の身体に配慮したデザインが施されています。動きやすさや脱ぎ着のしやすさを重視し、リラックスした着用感を実現しています。このような細やかな配慮のもとで、思いを込めた服が小ロットで製作されていきます。地元の職人たちが制作に関与することで、地域の結束力が高まり、高齢者が作り手となる新しいモデルが形成されています。
ご取材情報
2026年の開催に向けて、7月24日(金)11時から12時にかけて、岐阜市長良福光のQQ実験所店舗で実際の商品の展示とともに、制作に参加したNPO法人メンバーがお待ちしています。繊維の街岐阜ならではの背景を持つ『BEMO』の誕生に関する情報をぜひ取材していただければと思います。
『BEMO』は2026年に赤い羽根福祉基金の助成や日本認知症ケア学会の実践ケア賞も受賞するなど、全国からも注目される取り組みとして今後の展開が楽しみです。