プノンペン陥落50年追悼イベント -平和への祈り-
2025年11月29日、神奈川県平塚市の平塚芸術文化ホールにて、約50年前のプノンペン陥落を記念し、犠牲者への追悼と平和への祈りをもとにした市民イベント「プノンペン陥落50年 追悼と平和への祈り -Acts of memory 2025-」が開催されます。主催は、任意団体「ALIVE」と、ニュージーランドの「Rei Foundation Limited」です。
市民の記憶を次世代へ
このイベントは、長い時を経て薄れつつある当時の記憶を次世代に伝えることを目的としています。プノンペン陥落の体験を持つ第一世代の証言をはじめ、その家族や関係者へのインタビュー映像が特に重視されています。これにより、「希望」や「強さ」、そして「創造力」といったテーマを通じ、命を落とした人々に思いを寄せる場を設けています。来場者がキャンドルの灯りとともに、平和の大切さを思い起こす機会となることでしょう。
開催の背景
1975年に起こったプノンペン陥落は、カンボジアの歴史における大きな転機でした。この出来事は多くの人々に深い影響を与えましたが、時が経つにつれて当時の証言は高齢化する証言者たちの中で失われていく危機に瀕しています。このイベントは、当時の記憶を大切にし、現代の社会においてもその意味を再確認するための重要な機会です。
イベント詳細
- - 日時: 2025年11月29日(土) 開場16:45 / 開演17:00 / 終了19:30
- - 会場: 平塚文化芸術ホール(神奈川県平塚市見附町16-1)
- - 参加費: 無料(事前申込制)
- - 申込締切: 11月23日(日)
事前の参加申し込みは必須で、専用の申し込みフォームを通じて行うことができます。
ALIVEとRei Foundationの役割
ALIVEは、KIM HAK氏の作品「生きるIV」を起点に誕生した団体で、カンボジアのルーツを持つ若い世代が中心になっています。彼らは、1970年代から日本に移り住んだカンボジアの人々や、その家族が直面したさまざまな問題に取り組んでいます。同団体は、参加者が自らのルーツを誇りに思えるような支援や、社会への理解を促進することに注力しています。
また、Rei Foundation Limitedは、地域社会が主体となるプロジェクトを支援し、人々が自分らしく過ごせる環境を整えることを目的とした公益法人です。多様な文化の違いを新たな可能性の源と捉え、相互尊重の社会づくりに貢献しています。
記憶のデジタル化と教育的価値
記念イベントに先立ち、ALIVEとRei Foundationは「Acts of Memory」プロジェクトを開始しました。このプロジェクトでは、クメール・ルージュ政権時代を生き抜いた人々の証言を映像として残し、次世代へと伝える取り組みが進められています。日本語・クメール語・英語の字幕をつけてオンラインで公開されるこの映像は、教育現場や地域イベントでも活用される知の資源として位置づけられています。
さらに、ボパナ視聴覚資料センターが制作した教育アプリ「Khmer Rouge History」の日本語版もリリースされました。このアプリは、クメール・ルージュ時代のカンボジアについて学ぶための無料のリソースであり、特に日本に住むカンボジアにルーツを持つ人々に新たな学びの機会を提供しています。
未来のつなぎ役
このような取り組みを通じて、カンボジアの歴史を学び、語り継ぐことが大切であることが改めて認識されています。「プノンペン陥落50年追悼と平和への祈り」は、過去の記憶を再検証し、共に未来を見据えるための重要な機会です。多くの人々の参加を期待しています。
詳しい情報や参加申し込みについては、公式ウェブサイトを訪問してください。