メルカリ、新たな越境取引事業戦略を発表してグローバル展開を加速

メルカリが描く新しい越境取引の未来

株式会社メルカリは、越境取引事業における新戦略を発表し、世界各国への事業展開を一層加速させる姿勢を見せています。この戦略の中核となるのは、「メルカリグローバルアプリ」と称される初の世界共通アプリの提供であり、さらに国内事業者向けの越境EC基盤を強化することが掲げられています。新アプリは台湾や香港を皮切りに今後、展開国や地域を順次増やしていく予定です。

新戦略の背景

メルカリは、創業以来の「新たな価値を生み出す世界的なマーケットプレイスを創る」というミッションの実現に向け、グローバル展開に力を入れています。特に、2019年から越境EC事業に参入し、すでに台湾や香港においてもサービスを展開してきました。それにより、越境取引の流通総額は年々増加しており、2023年には900億円を超える規模に達する見込みです。この急成長する市場において、メルカリは新たな機会を捉え、日本の魅力的な商品を海外に届けるべく、今後の戦略を策定しました。

海外の購入者と国内事業者、それぞれの課題

メルカリは、海外の購入者が言語の壁や購入プロセスの複雑さに直面していること、また国内事業者が海外市場への第一歩を踏み出す障壁に直面していることを認識しています。これらの課題を解決するために、グローバルアプリは簡単かつ安全な取引環境を提供します。

メルカリグローバルアプリの特長

「メルカリグローバルアプリ」では、海外の購入者が日本の「メルカリ」や「メルカリShops」の商品をスムーズに閲覧・購入できる仕組みが整っています。特に利便性を高めるために、AIによるリアルタイム翻訳機能を採用しており、各国の通貨や決済手段にも対応しているため、言語や通貨の違いによるストレスを軽減しています。

また、配送についても、メルカリがすべてのプロセスをサポートしており、検品から配送までの流れがアプリ上で完結します。2026年からは全品検品サービスが導入される予定で、品質保証も行われます。