玄界島防災訓練
2025-03-31 13:17:19

トルビズオン、玄界島での大型ドローン活用防災訓練を実施

トルビズオンが玄界島で行った防災訓練の取り組み



2025年3月20日、福岡市西区に位置する玄界島で行われた大規模防災訓練にて、株式会社トルビズオンがドローンを活用した新たな通信手法の実証を行いました。この訓練は、2005年に発生した福岡県西方沖地震から20年が経過したことを記念して企画されたもので、被災地の教訓を未来に生かすための重要なステップとして位置づけられています。

訓練には陸上自衛隊、警察、消防、通信会社、地域の住民など、さまざまな関係機関が参加し、連携を図る形で多様なシナリオに基づいた訓練が行われました。

ドローンを利用した通信機器の搬送


トルビズオンは、DJIが製造した物流ドローン「FlyCart30」を使用し、福岡市本土側から玄界島まで、約3.8kmの距離を飛行しました。この飛行は、地震や津波によって通信が遮断された状況を仮定し、通信機器であるSpaceXのスターリンク端末を搬送するために行われました。

現地に到着したドローンは、住民代表によって端末が受け取られ、数分以内に島内と外部間のインターネット接続が確立される様子が確認されました。これにより、地上のインフラが損傷した状況下でも、住民の通信手段を迅速に回復できることが実証されました。

高性能なドローンの活用


「FlyCart30」は、最大で40kgの貨物を運ぶことができ、航続距離は最大で16kmに達します。この優れた運搬能力により、通信機器やその他の重要な物資の迅速な輸送が可能です。過去には福岡県や佐賀県での防災訓練でも、飲料水やAEDなどの輸送実績があります。

今回の訓練では、ドローンが「空の道」を利用することで、従来の船舶やヘリコプターでは困難な災害直後の物資搬送が実現することが示されました。

離島でのドローンの運用


特筆すべきは、今回行われた運用が「レベル3.5」と呼ばれる運行管理体制を整えたものであり、制限された範囲内ではありますが、レベル4に近いドローン操作が可能である点です。安全性を確保するために、docomoのLTE上空利用プランを活用し、リアルタイムで映像を伝送しながら運航が行われました。

この取り組みは、災害時に物資を効率的に搬送する新たな手法として、多くの期待が寄せられています。全国各地の防災活動が今後も進化し、物流分野にも良い影響を与えることが期待されます。

これからの可能性


訓練を通じて示された成果は多岐にわたり、以下のような防災効果が確認されました。まず、スターリンク端末の迅速な搬送によって通信が早期に復旧し、安否確認や通報が迅速に行えるようになり、結果として救命率の向上が期待されます。また、ドローンによる映像伝送により、指揮所と現場の連携がリアルタイムで行えるようになり、被害状況の把握や物資の優先度判断が迅速に行えました。さらに、住民が自ら端末を受け取り、設置する体験を通じて防災リテラシーが高まることも重要な要素です。

各機関との連携


本訓練は、複数の協力機関との連携によって行われ、映像伝送やドローン運航支援など、専門的な技術とサポートが提供されました。これにより、訓練の結果が一層充実したものとなり、今後に向けたさらなる防災技術の発展が期待されます。

トルビズオンの役割


トルビズオンの代表、増本衛氏は、災害時における「物流ドローン」の重要性と、事前に確立された「空の道」の役割について強調しました。彼は、今回の訓練を通じて見えた未来の可能性を語り、離島や山間部での災害対応力向上に今後も貢献していく意向を示しました。


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会社情報

会社名
株式会社トルビズオン
住所
福岡県福岡市中央区天神2-3-26ibb Fukuoka 304号室
電話番号
070-8487-9227

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