株式会社レイヤードは、東京都の在宅医療推進強化事業において、豊島区、江東区、墨田区、西東京市、三鷹市、狛江市、小金井市の7つの医師会と連携して、デジタルトランスフォーメーション(DX)の支援を行うことに決定しました。この取り組みは、今後の高齢化が進む中で、在宅医療の需要が増加することを見越したものです。特に、コロナウイルスの影響で多くの人々の受療行動が変わったことに加え、在宅医療供給においては、地域ごとに発展の差異がある現状を改善することが狙いです。
この事業の一環として、レイヤードは、医療者の負担を軽減しつつ、24時間診療体制を確保するためのDX化を推進しています。レイヤードは全国約4,000の医療機関においてDX支援を展開しており、採択された各医師会には、同社の各種プロダクトと豊富なノウハウを用いた支援が行われる予定です。
具体的には、レイヤードの電話自動応答システムの「Iver」やWEB問診システム「Symivew」、患者管理システム「Kakarite」などの技術を用いて、医療機関同士や他の職種との間で安全に患者情報を共有できる基盤を構築します。また、豊島区、江東区、西東京市の医師会と連携し、24時間体制の診療を実現するための機能の共同開発にも取り組んでいます。
特に、江東区の事例では、医療DX化を実現するために電話自動応答システム「Iver」とWEB問診システム「Symview」を活用し、主治医と副主治医が連携して緊急時に対応できる体制を整えています。「Iver」は、コールセンターのように、患者からの電話を要件に応じて振り分け、必要に応じてSMS送信や自動音声案内を行うことができ、夜間や休日の対応もスムーズに行えるように設計されています。
さらに、「Symview」は、患者やその家族、訪問看護師がスマートフォンから簡単に問診を行うことができる上、ブラウザを通じたビデオ通話機能もサポートしており、専門の知識がなくても使用できる点が魅力です。このように、江東区医師会では、各診療所でこれらのシステムを導入することで、医師の負担を軽減し、24時間対応可能な在宅医療の体制を構築しています。
レイヤードは、地域密着型の医療提供体制を支えることで、プライマリケアの推進にも寄与しています。支援を受けている医師会は、地域の医療機関が協力して患者を診療し、情報共有を行うことにより、医療の質向上を目指しています。これにより、患者ひとりひとりに対して、より適切で迅速な医療サービスが提供できるようになるでしょう。
最後に、レイヤードの取り組みは、患者の受診ルートを改善し、複数のシステムを柔軟に組み合わせて導入することができる点が特徴です。医療機関の実状に応じたニーズに応えるべく、他社システムとの連携も積極的に図りながら、医療のデジタル化を進めています。今後も、レイヤードは質の高い医療サービスの提供を通じて、地域医療の持続可能な発展に貢献することを目指しています。