株式会社金乃竹、過去最高の業績を達成
神奈川県箱根を拠点とする旅館グループ、株式会社金乃竹が、2024年度の業績報告を行いました。今期は、インバウンド市場での集客強化に注力し、様々な施策を通じて過去最高の売上高を記録しました。
業績概要
2024年9月1日から2025年8月31日を対象とする第30期の業績は以下の通りです。
- - 売上高:23億円(前年度19.56億円から20%増)
- - 営業利益:1.6億円(前年度は赤字からの回復)
- - 稼働率:73.49%(前年の62.47%から増加)
- - 取り扱い人数:36,306人(前年は30,968人)
- - ADR(平均客室単価):¥124,418(前年比+2.4%)
これらの数字は、顧客エンゲージメントを高めるためのニュースレター配信や、効率的な施設運営を支えるB2B手配システムの導入が功を奏した結果だと考えられます。
インバウンド市場の成長
金乃竹のホテルに宿泊したインバウンド客は、全体の39%から72%に増加し、売上の57%を占めるまでになりました。また、アメリカからの宿泊者が44.95%を占めており、文化体験を重視する傾向が見受けられます。
このような結果は、特に欧米の富裕層が求める非日常体験に対するニーズを的確に捉えた取り組みが功を奏している証拠です。訪日観光のトレンド調査によると、心身のリラックスや日本文化の体験が重視されていることが分かっています。
取り組みの具体例
Skip制度
2024年12月からは、宿泊中に客室清掃をスキップする「Skip制度」を導入します。この制度を利用したお客様には館内施設で使える割引チケットが提供され、清掃業務の効率化や環境への配慮につながります。実施初期には、約56%の連泊者がこの制度を利用し、スタッフの負担軽減にも寄与しています。
Ryocance(リョカンス)
さらには、「Ryocance」という新しい宿泊プランも開始しました。このプランでは和のアクティビティを通じて、日本の伝統文化を体験することができます。導入初年度には91名が参加し、平均宿泊日数が7.41%増加しました。このプランには、スタッフが自らの特技を活かして文化体験を提供する取り組みも含まれています。
未来の展望
金乃竹リゾートは、第31期には売上高の27.90億円を構想し、その後は50億円を目指しています。特に欧米のインバウンド客の集客に注力する意向を示しています。また、国内市場へのアプローチも進め、旅行需要の拡大を見込んでいます。
まとめ
1947年の創業以来、金乃竹リゾートは地域の文化やその魅力を伝えるため、多様なサービスを提供してきました。今後も持続可能な成長を目指し、国内外のお客様にユニークな体験を提供し続けるための取り組みを進めてまいります。旅館業界の未来を担う存在として、ますますの活躍が期待されます。