「ピント自動調整メガネ」開発のエルシオ、NEDO事業に採択!高齢化社会の課題解決に挑む
京都府京都市西京区に拠点を置く株式会社エルシオは、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の2024年度「SBIR推進プログラム(一気通貫型)」に採択されました。同社が開発する、液晶レンズを搭載した画期的なメガネ「オートフォーカスグラス(自動でピントが合うメガネ)」の研究開発が支援されることになります。
高齢化社会における眼の健康問題への挑戦
日本は世界有数の高齢化社会であり、老眼や眼疾患を持つ高齢者が増加しています。従来の老眼鏡や遠近両用眼鏡は、複数の眼鏡を使い分ける必要があったり、視野の歪みなどの問題を抱えているため、高齢者、特に介護が必要な高齢者にとっては不便で危険な場合があります。介護する側にとっても負担が大きくなってしまうのが現状です。
エルシオのオートフォーカスグラスは、この問題を解決する可能性を秘めています。レンズの度数が自動で変化するため、1本のメガネで様々な距離に対応でき、高齢者の視界をクリアに保ちます。さらに、乱視対策も可能です。この技術は、高齢者のQOL(生活の質)向上だけでなく、介護者の負担軽減にも大きく貢献すると期待されています。
エルシオのオートフォーカスグラスの特徴
エルシオのオートフォーカスグラスは、他社製品に比べて薄型で、視野が広く、幅広い度数に対応できる点が特徴です。そのため、通常のメガネと同様に快適に使用でき、老眼や眼疾患で悩む人々にとって、生活の負担を軽減する革新的な製品と言えます。
さらに、同社のレンズ技術は、XR(拡張現実)分野での視力調整にも活用できる可能性があり、多くの関連企業から注目を集めています。
NEDO SBIR推進プログラムについて
NEDOのSBIR(Small Business Innovation Research)推進プログラムは、革新的な技術を持つスタートアップ企業の研究開発を支援する事業です。エルシオのオートフォーカスグラス開発は、「高齢者社会の安全・快適性を実現するオートフォーカス老眼鏡の開発」というテーマで採択され、研究開発の初期段階であるフェーズ1(概念実証や実現可能性調査)の助成を受けることになります。
エルシオの今後の展望
エルシオは、今回のNEDO事業の採択を弾みに、オートフォーカスグラスの研究開発をさらに加速させ、高齢者の眼に関する課題解決とQOL向上に貢献していく計画です。また、積極的な採用活動を行い、優秀な人材の確保にも力を入れています。COO候補や製品開発担当者、液晶製品・光学製品開発経験者など、様々な職種で人材募集を行っています。
エルシオのオートフォーカスグラスは、高齢化社会が抱える課題に対する、画期的なソリューションとなる可能性を秘めており、今後の動向に注目が集まります。