鳥取県の伝統工芸品を体感できる特別展「ようこそ、ようこそ50年」
2025年3月30日、全国で最後に設立された「鳥取県立美術館」がオープンし、早くも注目を集めています。この美術館の1階県民ギャラリーでは、4月18日から5月10日までの期間中に特別展「ようこそ、ようこそ50年」が開催されます。本展は、因州和紙や弓浜絣など、鳥取県の誇る伝統工芸品を一堂に展示する貴重な機会です。
展覧会のテーマと意義
この展覧会は、因州和紙や弓浜絣が国の「伝統的工芸品」に指定されてから50周年、また鳥取県独自の伝統工芸品指定制度の創設から40周年を記念して行われます。参加するのは、県内で活躍する伝統工芸士など40名以上で、200点以上の作品が展示される予定です。展覧会を通じて、鳥取の豊かな文化や工芸士の技術を感じていただけます。
地域文化の結晶
鳥取県の工芸品は、地域の自然環境や風土から生まれました。豊富な森や清流、厳しい冬の気候によって育まれたこれらの工芸品は、町の祭や年中行事に彩りを添えています。本展ではその歴史や由来、技法を通じて、因州和紙や弓浜絣、さらには陶磁器など多様な作品を展示し、来場者は鳥取の魂を感じることができるでしょう。
展示内容と特別企画
展示内容は、用途に基づいた日用品から高い技術を要する秀作まで多岐にわたります。因州和紙と東京藝術大学のコラボによる日本画作品や、弓浜絣の歴史を物語る往時の生地もご覧いただけます。さらに、映像作家・波田野州平氏のオリジナル作品も用意され、製作過程や地域の特性が映し出される予定です。
会期中には、伝統工芸士による列品解説や、陶芸体験のワークショップも開催し、参加者は実際に手を動かしながら伝統工芸を体験することができます。
開催概要
- - 日時: 令和7年4月18日(金)~5月10日(土) ※4月21日(月)は休館日
- - 場所: 鳥取県立美術館1階県民ギャラリー
- - 主催: 鳥取県・鳥取県伝統工芸士会
- - 入場料: 無料
- - 展示品目: 因州和紙、弓浜絣、陶磁器など約30品目です。
因州和紙と弓浜絣について
因州和紙は、鳥取県東部で作られる和紙で、1975年には国の伝統的工芸品に指定されました。特に書道や水墨画に適した品質の良さが評判で、多くの書道家から愛されています。また、弓浜絣は、江戸時代から続く木綿の絣で、シンプルながらも独特な美しさを持った地域の特産品です。
鳥取の伝統工芸品に訪れることで、地域の文化や歴史を深く理解することができるでしょう。ぜひこの特別展を訪れ、伝統工芸の魅力を間近に感じていただきたいです。