ミャンマーへのODAと公的資金供与の現状
2021年2月に起きたクーデター以来、ミャンマーの政治状況は深刻な人道危機に直面しています。最近、民主派活動家や一般市民を含む5,515人以上が犠牲になっており、今もなお2万人以上が不当に拘束されています。このような背景の中、国連の報告によれば、人道支援を必要としている人は1700万人を超え、その数は依然として高い水準にあります。
特に注目すべきなのは、日本が引き続きミャンマーに対して行っている政府開発援助(ODA)が、間接的にミャンマー軍の残虐行為を支えている可能性があるという点です。現在も約7000億円に及ぶ借款事業が進行しており、その資金は実質的に軍政下で抑圧されている人々の負担となっています。
この現状を受け、複数の市民団体が結束して「ミャンマー軍の資金源を断て」というキャンペーンを展開しました。目的は、日本政府に対してミャンマーへのODAとその関連事業の即時停止を求めることです。この活動の一環として、彼らはオンライン署名を募り、見事に11,534筆の署名を集めました。この署名は2024年8月20日、外務省に提出され、政府への強い抗議の意を示しました。
現行の支援が抱える問題点
専門家の調査によれば、ミャンマー軍はODAによって資金の流入を受け、そのスキームを利用して自らの軍事行動を続けていると指摘されています。2024年8月にも、教育機関への攻撃が報告されており、子どもたちの命すら脅かされています。学校を狙った攻撃は90件に上り、教育を受ける権利が侵害されています。これらの行為は明らかに国際人道法に違反しており、即刻その資金源を断たなければなりません。
また、ODAの継続は、日本政府が事実上ミャンマー軍の暴政を支持しているとの誤解を招く恐れがあります。このような国際的な評価が広まれば、日本の信頼性や国際的地位にも影響を及ぼすことは必至です。
今後の支援の在り方
ミャンマーの市民が求める支援は、現在の政府主導ではなく、民主的な組織や市民団体によるものです。日本政府は、国民統一政府(NUG)や民族革命組織(ERO)の活動を尊重しながら、真に効果的で、現地のニーズに合った支援を行うべきです。
私たちの声は続いています。署名活動を通じて集まった11,534名の賛同は、ただの数字ではありません。これは、一人ひとりの声が集結し、ミャンマーの人々を救うための重要なメッセージなのです。私たちは、世論の力を信じ、ミャンマーの人々にとってより良い未来を築くため、引き続き活動を続けます。