長野県東御市におけるワイン用ぶどう栽培促進の取り組み
長野県東御市で、地域のワイン用ぶどう生産者を対象とした「令和7年度ワイン用ぶどう栽培講演会及び研修会」が開催されます。このイベントは、千曲川ワインバレー特区連絡協議会と日本ワインブドウ栽培協会(JVA)が共催し、ブドウ栽培における最新の科学的知見をもとに生産者の技術向上を図るためのものです。
講演内容と講師の紹介
講演会の主な講師にはバージニア工科大学の荷田瑞穂准教授が招かれます。荷田准教授は、引き続き深刻な問題となっている気候変動やウイルスの影響についての研究を行い、特にカビ由来の病害(ベト病、灰色かび病、うどんこ病など)とウイルス感染の拡大に関する最新の知見を持つ専門家です。今回の講演では、以下のテーマを取り上げます。
- - 剪定時に考慮すべき病害リスクとその予防法
- - 病害を想定した冬季剪定の実践
- - 気候変動下での効果的な防除戦略と持続可能な栽培管理
また、近年北海道でも被害が報告されている晩腐病に関する最新研究結果も発表される予定です。
実地研修のプログラム構成
研修会では、参加者が圃場に出て実際のブドウ樹を観察しながら、感染源となる落葉や剪定枝の除去方法、剪定時の留意点などを体験的に学ぶことができます。このような実践的な内容は、すぐに現場で応用できる知識として多くの生産者にとって有益です。
イベント概要
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講演会:10時30分〜12時00分(東御市中央公民館 講義室)
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研修会:14時30分〜15時30分(東御市内ワイン用ぶどう圃場)
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講演会会場:東御市中央公民館2階 講義室(住所: 東御市県288-4)
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研修会会場:祢津御堂ワイン用ぶどう団地(集合場所: ワインテラス御堂, 東御市祢津3300)
- - 対象:千曲川ワインバレー特区内のワイン関係者(特区外の生産者も可)
JVAの取り組みと未来
日本ワインブドウ栽培協会(JVA)は2019年に設立された非営利団体で、日本のワインの品質向上を目指しています。全国のワイナリーやワイン生産者が増加する中で、JVAはこれらの生産者に寄り添い、さまざまな支援を行っています。台木や穂木として遺伝的に保証されたブドウの樹から苗を作るプロジェクトも推進されており、2025年には新たな品種の出荷も予定されています。
今後も、千曲川ワインバレー特区連絡協議会とJVAは共に協力し、持続可能なワイン生産のための技術革新に努めていく考えです。参加者は、この機会を通じて最新の栽培技術と知識を獲得し、地域のワイン産業の発展に寄与するべきです。
申し込み方法
参加を希望する方は、千曲川ワインバレー特区連絡協議会またはJVAの指定フォームで申し込む必要があります。詳細な申し込み方法については、公式の連絡先を通じて確認できます。
この講演会と研修会は、生産者にとって非常に有意義な機会であり、日本のワイン業界のさらなる成長を支えるための架け橋となることでしょう。