近年、日本では地震や台風などの自然災害による被害が目立っています。この不安が高まる中、第一三共ヘルスケアは避難所生活の経験者と非経験者の防災意識の差を調査しました。
調査の概要
調査は2024年10月11日から16日まで行い、北陸地方を除く日本全体の避難所生活経験者1,010人と未経験者1,056人を対象としました。実施機関は株式会社インテージです。
避難所経験者の防災意識
結果によると、避難所での経験者の70%が「昨年に比べて防災意識が高まった」と回答。一方で、非経験者は約51.5%という結果に。これにより、避難所での経験が防災意識向上に大きく寄与していることが示されました。
また、具体的な防災対策として、経験者は73.9%が「備蓄品」を用意しているのに対し、非経験者は44%で約30ポイントも開きが見られました。
避難所での苦労と不調
調査では、避難所で過ごした日数に関しても興味深い結果が得られました。58.3%が「1~2日」で、41.7%が「3日以上」ということが分かりました。そして、避難所経験者の65.8%が身体に不調を訴え、その中でも「腰痛・肩こり」(68.6%)や「頭痛」(37.7%)が多いことが分かりました。
必要な備蓄品のリスト
多くの避難所経験者は、不調を和らげるため備えておけばよかったものとして、衛生用品や医薬品を挙げています。非経験者の中には、避難所には十分な衛生用品があると誤解している人も多く、約2割が誤認していることが明らかになりました。
防災の基本、備えを怠らないこと
高山和郎医師によると、災害時には常に3日分の食料や水、医薬品を準備することが基本です。各家庭での必要量は異なるため、家族で話し合い、リストを作成し、常に見直すことが求められます。
日常生活からの健康管理
避難所ではストレスや運動不足によって身体の不調が引き起こされることがあります。健康管理には、運動やストレッチを心掛け、何かあればすぐに相談できる場所を把握しておくことが大切です。また、家庭での日頃の備えに加え、非常時にとる行動のリスト化も有効とされています。
この調査は、防災対策の重要性を再認識させるものであり、特に避難所での経験が防災意識を高めることが科学的に証明されました。今後も、地域や家族単位での防災対策に対する意識を高めることが求められます。
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出典:第一三共ヘルスケア 防災に関する意識調査