會田瑞樹、イタリア国際打楽器コンクールでの偉業
打楽器奏者であり作曲家の會田瑞樹が、2023年に開催された第21回イタリア国際打楽器コンクールヴィブラフォンクラシック部門Cで、最高位である第二位を獲得しました。この受賞は、會田が日本人作曲家の作品だけで構成した独自の演目によるもので、多くの注目を集めています。
イタリア国際打楽器コンクールとは
本大会は、イタリア国際打楽器協会が20年以上にわたり開催している、打楽器奏者のための重要な競技会です。参加者は、個々の楽器への特化した演奏技術を競い合い、特にヴィブラフォン部門は世界的にも唯一の大会とされています。今年のコンクールには、30カ国から160名以上が参加し、様々な才能が集結しました。
會田が参加したC部門の年齢制限は26歳から36歳までで、彼はこの大会が年齢制限前最後の挑戦となることを意識して臨みました。競技は全て動画審査で行われ、第一次審査では自己選曲の自由曲、第二次審査としてBachの課題曲を含む15分以内の演奏が求められました。そして、最終審査では25分の自由曲演奏が必要とされました。
會田の演奏と受賞の背景
會田は第一次審査において水野修孝作曲の《ヴィブラフォン独奏のための三章より第三楽章》、第二次審査ではJ.S. Bachの《フーガト短調BWV1001》と細川俊夫作曲の《Sakura》を演奏しました。彼は見事、最終審査に進出し、自ら作曲した《Stardust - ヴィブラフォンと弦楽オーケストラのための協奏曲》を演奏。この公演が高く評価され、最高位の栄冠を手にしました。
審査員には、国際的に著名な演奏家や作曲家であるエマニュエル・セジョルネ教授を含む3名が名を連ねており、會田の日本人としての単独受賞は特に意義深いものとなりました。
會田瑞樹の音楽の軌跡
1988年に宮城県仙台市で生まれた會田は、幼少期から文化に触れながら成長しました。若い頃からヴァイオリンを学び、12歳で打楽器に出会い、本格的に音楽の道を歩み出します。特に武蔵野音楽大学では、専門的な訓練を受けた後、2010年からは「初演魔」として多くの新作初演に携わり続けるなど、エネルギッシュな活動を続けています。
彼の音楽活動は国内外に広がり、数々の受賞歴を持つほか、さまざまな委嘱作品や演奏会が行われ、ますます注目を浴びています。特に楽曲の新しさが評価され、2023年には《北原白秋のまざあ・ぐうす》が新たな作品として発表され、多くの評価を受けました。
今後の活動も期待される會田瑞樹。彼の活躍は、日本の打楽器界に新たな風を吹き込むことでしょう。
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