自治体間のコミュニケーションを革新するLoGoチャットの導入
大阪府内23の自治体が、サイバーリンクスの子会社である南大阪電子計算センターを通じて、新たなチャットツール「LoGoチャット」の導入を決定しました。この取り組みは、行政のデジタルトランスフォーメーション(DX)を促進し、業務の効率化や庁内コミュニケーションの円滑化を目指しています。
1. 導入の背景と目的
今回の導入は、「大阪市町村スマートシティ推進連絡会議(GovTech大阪)」による共同調達の一環です。自治体間での情報共有を円滑にするため、スケールメリットを生かしながらノウハウや成功事例の共有も意図しています。特に、コスト面では3割以上の削減が可能となり、導入する自治体にとっては大きな利点です。
2. LoGoチャットとは
「LoGoチャット」は、株式会社トラストバンクが提供する、自治体専用のチャットツールです。このツールは、高度なセキュリティを誇る行政専用ネットワーク「LGWAN」上で動作し、自治体職員がテキストやファイルを安全に送受信できる環境を提供します。また、特徴的なのはテーマ別のトークルームを通じて、全国の自治体と情報共有ができる点です。これにより、在宅勤務や災害対策など、さまざまなテーマに対するノウハウを蓄積できるのです。
特徴
- - LGWANとインターネットの両方に対応:安全な環境での情報交換を実現。
- - クラウドサービス型SaaS:手軽に導入できる柔軟性。
- - 機能追加が可能:自治体のニーズに合わせたカスタマイズが可能。
- - オンラインコミュニティ:職員間のリアルタイムな意見交換ができるコミュニティ機能。
3. 導入自治体一覧
「LoGoチャット」は、2023年5月1日から順次利用が開始されます。初期の導入自治体には、大阪府をはじめ、堺市、豊中市、高槻市などが含まれます。7月1日には柏原市や吹田市も加わる予定です。これにより、総勢23の自治体がこの革新的なツールを利用することになります。
4. GovTech大阪の役割
「GovTech大阪」は、大阪府と府内全市町村が連携し、情報システムやネットワークの共有を促進するために設立されました。この取り組みには、情報化やスマートシティ化に関する調査、共通の調達、情報セキュリティ技術に関するセミナーの開催などが含まれ、地域全体のデジタル化を推進しています。
5. まとめ
「LoGoチャット」の導入は、単なるコミュニケーション手段の提供にとどまらず、自治体間の情報交換をスムーズにし、業務の効率化にも寄与する取り組みです。行政DXが進む中、今後の運用と成果に大いに期待が寄せられています。