新技術日焼け止め
2025-03-10 13:27:57

ロレアル日本が新たに開発した日焼け止め技術に注目!

新しい日焼け止め技術の発表



ロレアルグループの子会社であるロレアル リサーチ&イノベーション ジャパン(以下R&Iジャパン)は、新しい日焼け止め技術「ポリイオンコンプレックスゲルパーティクル(PGP)」を応用した製品の開発を進めています。この研究成果は、化粧品科学研究専門誌『Cosmetic Science』の2025年2月号に掲載されました。

紫外線から肌を守る重要性



近年、紫外線(UV)や高エネルギー可視光線(HEV)が肌に与える影響についての認識が高まっており、日焼け止めの使用は日常生活に欠かせない存在となりました。特に高温多湿なアジア地域では、べたつかず、さっぱりとした使用感が求められています。R&Iジャパンは、こうした消費者のニーズに応えるため、PGPを活用した日焼け止めの処方を開発しました。

ポリイオンコンプレックスゲルパーティクル(PGP)とは?



PGPの技術は、水中で多くのプラス電荷を持つポリマーがマイナス電荷を持つ架橋剤と結合し、ゲル状の粒子を形成するものです。この粒子は、UVフィルターや油剤、粉体などを加えることで、油中水型のエマルションとして日焼け止めを製造します。この新たな処方により、既存のエマルションよりも高いUV吸収効果が期待できることが確認されています。

実際の効果



研究によると、PGPを使用した日焼け止めは、糖質が均一に分散することから高いUV吸収能力を示しました。さらに、この処方で形成される皮膜は、微細な凹凸を自発的に形成し、光を散乱することによって、肌のテカリを防ぐ優れた効果を発揮します。また、汗や皮脂に触れると、構造が強調され、より一層の防護効果が期待できます。加えて、この皮膜は自己修復機能を持ち、こすれによる破損にも耐性を示します。

使用試験では、アジア人女性245名による評価が行われ、さっぱりとした軽い付け心地が好評でした。この製品は、2025年4月にLANCÔMEから発売される「UV EXPERT XTREEM SHIELD」に応用される予定です。

ロレアルの取り組み



ロレアルグループは、115年以上にわたり美の領域でリーダーシップを発揮してきました。グループのビジョンは、美を通じて社会や環境に貢献することであり、持続可能な開発を重視しています。日本における研究開発は1983年から始まり、R&Iジャパンでは200名以上の研究者が様々なブランドやカテゴリーの製品開発に取り組んでいます。

今回のPGP技術による日焼け止めは、これまで以上に高い防御効果を持つ製品として、未来の美容業界に大きな影響を与えることでしょう。これからの展開に注目です。

[出典]
小池 徹、菅 友美、五十島 健史、浅沼 秀彦、河西 毅彦「サンスクリーンの新規技術─ポリイオンコンプレックスゲルパーティクル(PGP)の応用─」Cosmetic Science 2025 (2), 18-23 (2025)


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会社情報

会社名
日本ロレアル株式会社
住所
東京都新宿区西新宿3-7-1新宿パークタワー
電話番号

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