ゼネテックが新たにリリースした「Mastercam X8」
2023年10月30日に開催されたJIMTOFで、ゼネテックが最新バージョンの3次元CAD/CAMシステム「Mastercam X8」を発表しました。この新バージョンでは、ユーザーエクスペリエンスを向上させるためのさまざまな革新機能が追加されています。
新しいダイレクトモデリング機能
「Mastercam X8」では、ソリッドモデリング機能が全面的に刷新され、特にダイレクトモデリングが新たに導入されました。この機能により、ユーザーはより直感的にソリッドモデルの編集や組み立てが可能になりました。具体的には、以下のような機能が強化されています。
- - 移動機能: ドラッグ操作で簡単に穴やポケット形状を移動させたり向きを変えたりできます。
- - プッシュ-プル機能: ソリッドの面を選んで、突き出し量を自在に変更可能。これにより、厚みやフィレットサイズの調整が簡単になり、複数面を同時に扱うことも可能です。
- - ソリッド面分割: ソリッド面を分割することで、形状の編集が容易になります。
ユーザーフレンドリーなグラフィック表示
X8のもう一つの大きな改良点は、グラフィック表示です。エッジ部分が鮮明に表示され、カーソル選択部分はメッシュ表示されることで、作業効率が向上しました。加工の方向を示すチェイン矢印も視認性が高くなり、作業フローの改善に寄与しています。
新機能の多軸荒取りツールパス
新バージョンでは、曲面のフロアに対する荒取り機能も追加されています。これにより、エアカットの少ない同時5軸荒取りツールパスを作成でき、難しいモデル形状の加工が可能になります。また、加工時間の短縮や工具の長寿命化を実現する「ダイナミック加工」の選択肢も新たに設けられています。
その他の機能強化ポイント
- - 2D/3Dの高速加工ツールパスにおいて、計算時間をさらに短縮し、工具負荷を軽減。
- - 2軸加工におけるワーク設定サポート機能で、自動的に加工開始位置と加工領域を認識。
- - 豊富なシミュレーション機能の強化や、旋盤荒取り機能の向上など、多岐にわたる機能改善が行われています。
Mastercamの実績とゼネテックの取り組み
1984年から開発されているMastercamは、米国のCNC Software社によって提供されており、全世界で187,000シート以上のインストール実績があります。このシステムは、柔軟なCAD機能と強力なCAM機能を兼ね備え、世界中で人気を博しています。
日本では、ゼネテックが1990年からMastercamの販売を行っており、全国に8つの営業拠点と3つのテクニカルセンターを持つ充実したサポート体制を確立しています。また、2008年にはソリッドワークス・ジャパンと一次販売代理店契約を締結し、商品ラインアップを広げています。
お問い合わせ
「Mastercam X8」に関する詳しい情報や製品の購入については、ゼネテックの公式サイトをご覧ください。また、製品に関するお問合せは以下の連絡先にて受付ています。