児童手当拡充がもたらす影響について
2024年10月1日から実施される児童手当の拡充が、2人目や3人目の妊娠を後押しするのかどうか、妊娠・出産情報誌『ゼクシィBaby』が実施したアンケート結果をもとに考えてみました。
児童手当の拡充内容
新たな制度では、これまであった所得制限が撤廃され、対象年齢が拡大されるほか、第3子の手当額も増額されることになっています。これに対する親たちの反応はどのようなものでしょうか。
アンケート結果の概要
『ゼクシィBaby』に会員登録を行う2,615人のママたちを対象に、児童手当が2人目または3人目の育児をどれだけ後押しするかに関する質問を行いました。その結果、2人目については「後押しにならない」という回答が多く、特に3人目の育児に対しては「後押しにならない」という意見が36.8%と高い数字を示しました。
一方、2人目は「どちらかといえば後押しになる」との意見もあり、ややポジティブに受け止めているといえます。このことから、2人目と3人目の育児に対するハードルには明らかな違いが見られます。
経済的な観点からの考察
さらに、後押しになると感じるのは最低でもいくら必要かという質問に対し、回答者は3歳未満及び3歳以上共に3万円以上、5万円以上が必要と考えていることが明らかになりました。これは現行の手当額である3歳未満1.5万円、3歳以上1万円との差が大きいことを示しています。
様々な意見が寄せられる児童手当拡充
調査の中で寄せられた親たちのコメントを見てみると、児童手当の拡充に関して肯定的な意見がある一方で、効果に対する懸念も多く存在することがわかります。具体的には、「お金がかかるため手当が増えると安心する」とのコメントもある一方、「ただ手当金が増えただけでは十分ではない」といった意見も目立ちました。特に体力や仕事の状況が整っていないと不安という意見は多く、経済的な支援だけでは全ては解決できないという現実を示しています。
児童手当の使途について
また、現行の児童手当の使途についても調査が行われ、「子供のための貯蓄」が最も多く、次に「生活費」という結果となりました。約半数の家庭では、父親の口座に振り込まれていることが多く、生活費に回しているとの実態が浮き彫りになりました。さらに、教育資金や日用品に使っているとの意見も多く、家庭の経済状況が影響していることが見受けられます。
結論
児童手当の拡充により、多くの家庭が多少なりとも経済的な安定を感じることができる一方、実際には育児に関する全体的な環境整備も必要だという声も聞かれます。児童手当が育児を後押しするためには、その金額の見直しや、より良い育児環境を整える施策が求められています。この結果は、今後の政策に対する重要な指標となることでしょう。
最新情報や詳細なデータについては、公式ウェブサイトでご確認ください。
ゼクシィBaby公式サイト
なお、調査は2024年6月19日から6月26日の間に行われ、女性ママたちのリアルな声を反映した貴重なデータとなっています。