建設現場の脱炭素を加速するDX化プロジェクトが本格運用を開始
建設業界における環境への取り組みが進む中、株式会社鴻池組、エムシーディースリー株式会社、そして株式会社ゼロボードの3社が共同で進めていた温室効果ガス(GHG)の排出量算定のDX(デジタルトランスフォーメーション)化プロジェクトが、2025年春から本格運用を開始しました。これにより、複数の建設現場での温室効果ガスの算定が効率的に行えるようになります。
プロジェクト概要
本プロジェクトは、建設現場におけるGHG排出量を算定し、可視化するシステムを実現することを目的としています。エムシーディースリーが提供する施工管理システム「ワークサイト」とゼロボードが提供するGHG排出量算定クラウド「Zeroboard」がデータを連携し、施工段階でのCO2排出量や削減活動の成果をより明確に管理できるようになります。この取り組みは、建設業界全体の脱炭素経営を支援する重要なステップと言えるでしょう。
効果的なデータ管理
2024年秋より、鴻池組の複数の現場で実証を開始しました。この結果、各建設現場でのGHG排出量を安定的に管理できる仕組みが整いました。従来、現場担当者は半年ごとにCO2排出量を集計していましたが、新しいシステムによりこの業務が日々のルーチンに統合され、重複作業を削減できました。これに伴い、脱炭素活動のPDCA(計画・実行・評価・改善)を推進することが可能になります。
今後の展開
2025年4月からは、今回の検証結果を基に、正式版の連携機能が対象現場へ本格展開される予定です。さらに、全社的なCO2排出量の一元管理や定期的な削減レポートの作成を行い、企業全体での脱炭素への取り組みを強化していく計画です。これにより、持続可能なビジネスモデルへの移行が加速されることが期待されています。
企業の関与
このプロジェクトには、鴻池組、エムシーディースリー、ゼロボードの三社が関与しています。それぞれの企業は、長年の経験と専門知識を基に、環境への配慮を推進する取り組みを行っています。鴻池組は1871年に設立され、建設事業全般に従事、エムシーディースリーはデジタル技術を駆使して業務効率化をサポート、ゼロボードはGHGに関するデータ収集・管理を専門に行っています。
このように、異なる分野からの連携が新たな価値を生み出しており、業界全体の脱炭素への取り組みを一層強化しています。
今後もこれらの企業がどのように脱炭素社会の実現に向けて貢献していくのか、ますます注目が集まります。私たちもその動向を見逃さないように、最新の情報を追い続けましょう。