シンガーソングライター吉澤嘉代子が映画に初挑戦
シンガーソングライターの吉澤嘉代子が、映画『九月と七月の姉妹』の予告映像でナレーションを担当することが決まりました。彼女にとって、映画のナレーションは初めての試み。公式に解禁された予告映像は、多くのファンの期待を集めています。
この映画は、2024年にカンヌ国際映画祭の「ある視点」部門に正式出品されることで注目を浴びており、2025年の9月5日には日本で公開される予定です。原作は、史上最年少でマン・ブッカー賞にノミネートされた作家デイジー・ジョンソンによる作品で、映画のメガホンをとったのはフランスの俳優アリアン・ラベドです。彼のデビュー作としても期待がされており、国際的な映画祭での反響も大変良好です。
映画のストーリーとテーマ
『九月と七月の姉妹』は、15歳の姉妹・セプテンバーとジュライの複雑な関係を描いています。10ヶ月しか違わず、常に一心同体で生きてきた二人の姉妹。しかし、彼女たちの絆は、学校でのいじめがきっかけとなり、一転して狂気へと変わることになります。シングルマザーと一緒にアイルランドの海辺に引っ越したことで、二人の関係が徐々に変化する様子が描かれています。
物語の中で、セプテンバーはその支配的な性格からジュライを操るための「命令ゲーム」を巧みに使い始め、次第にその関係が不穏なものに様変わりしていきます。「セプテンバーは言う──」というフレーズからも感じ取れるように、彼女たちの関係は外界との接触が制限される中で、ますます複雑さを増すことになります。
予告映像では、吉澤嘉代子の柔らかい声が心に響くようなナレーションとともに、セプテンバーとジュライの絆がどのように不安定になっていくのか、本作の怖さを感じさせます。彼女のナレーションは、単に物語を語るだけでなく、その感情を観客に伝える重要な役割を果たしています。
吉澤嘉代子の思いと音楽の影響
吉澤は映画に対する思いを語り、「この作品は姉妹の深い絆とその歪さを描いている」と述べました。彼女自身の音楽活動でも知られるように、彼女の表現力と独特な視点は、映画の中でのナレーションにも色濃く反映されています。彼女は主題歌やミュージックビデオなどを通じて、自身の音楽スタイルを確立してきましたが、映画に対する挑戦は新たな一歩となります。
期待される展開と公開日の迫るタイムライン
本作は、登場人物たちの心理描写や音響デザインにもこだわっていることが特徴です。アカデミー賞受賞歴を持つサウンドデザイナー、ジョニー・バーンが本作の音響を担当しており、緊張感あふれるシーンが展開されます。この映画では、視覚的な美しさだけでなく、聴覚的にも観客を驚かせることを目指しています。
公開日は、2025年9月5日。渋谷ホワイトシネクイント、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテなど、全国各地で映画が上映される予定です。これに先駆けて行われる映画祭での評価が、公開後の動向にどう影響を与えるのか、注目が集まります。
今回の試みを通して、吉澤嘉代子がどれほどの新しい表現を引き出すのか、そして『九月と七月の姉妹』が観客にどのように受け入れられるか、心から楽しみです。公式ホームページやSNSもチェックし、公開に向けて情報を追っていきましょう。