2025年度新入社員のキャリア観に関する調査結果
株式会社ジェイックは、2025年度の新入社員研修を受けた935名を対象に「今後のキャリア観」に関する調査を実施しました。この調査は過去4年間にわたり継続して行われており、毎年の結果が比較されている点が特徴です。
今後のキャリア観で最も重視されること
調査の結果、最も多くの新入社員が「自分の能力を高める、成長する」を選び、77.2%がこの選択をしました。その後に続くのは「いまの会社で出世して、年収を上げる」(51.7%)、「ワークライフバランスを確立する」(45.1%)という項目で、社内における成長や自己の充実を重視する新入社員が多いことが伺えます。また、社会貢献や結婚などの願望も一定数挙げられています。
昇進意欲とその行き先
昇進についての意欲も高く、新入社員の32.7%は「部長」を目指し、21.2%は「取締役・役員」を希望しています。このように、具体的な役職への意欲が見られる一方で、経営者を目指す意識も高まっており、今年度は初めて10%を超えたことが注目されました。全体の8割以上が何らかの役職への昇進を望んでいることから、その期待に企業が応える施策が求められています。
勤務年数に対する考え方
「いまの会社であと何年ぐらい働くと思いますか?」という質問には、36.8%が「今の時点では分からない」と回答しました。今後のキャリア形成における柔軟性を重視する傾向が強まっていることを示唆しています。一方で「10年以上」と「定年まで」という項目の選択者が減少していることからも、転職や自己成長に意欲的な姿勢が見受けられます。
企業が求められる人事施策
これらの調査結果を受けて、ジェイックの取締役である近藤浩充は、企業側が新入社員の成長意欲に応じた施策を導入することの重要性を強調しました。能力向上や昇進を促すためには、実務に結びつく研修やスキル向上プログラムを充実させることが必要です。
特に、若手社員へのリーダーシップ研修やキャリア支援が重要であり、彼らの想いを理解し、適切なコミュニケーションを持つことが業績向上にも寄与します。
結論
調査から新入社員の成長意欲や昇進に対する期待が浮き彫りになりました。企業と社員との相互理解を深めるために、1on1ミーティングやキャリア研修など、適切な人事施策を講じることが企業の持続可能な成長の鍵となります。若手社員の成長を支援し、企業全体のエンゲージメントを高めるために、戦略的な人材育成が求められています。