宇宙の神秘を描く萩尾望都の新作
2026年3月25日、待望の『萩尾望都スケッチ画集Ⅱ「11人いる!」とSF世界』が登場します。この作品は、萩尾望都が手がけた数々のオリジナルSF漫画と、内外の著名作家による作品をコミカライズしたスケッチ画を集めたものです。圧倒的な画力に裏打ちされた創造力は、まさに彼女の名を冠するにふさわしいものです。
誕生の背景
萩尾望都は、1970年代初頭に少女マンガ界でのSFの受容を広めるために尽力し、名作「11人いる!」へとつながる道を開きました。中学生の頃、アシモフの「宇宙気流」を読んでSFの世界に目覚めた彼女は、デビュー後もSFマンガのアイディアをスケッチブックに描き続けたのです。
当初、SF作品は少女マンガ雑誌ではなかなか受け入れられなかったものの、萩尾は諦めず編集部にアプローチし、コメディ要素を含む「精霊狩り」の掲載に成功しました。この成功に続いて短編作品「あそび玉」や「6月の声」は、すでに本格的なSFスタイルを備えていました。そして1975年に発表された「11人いる!」は、少女マンガにおけるSFという新たなジャンルの礎になったと言われています。
画集の内容
本書では、萩尾の初期の作品から最近の作品まで、選りすぐりのスケッチ画が収録されています。特に、名作「11人いる!」や哲学的な長編「バルバラ異界」など、作品の魅力を余すことなく伝えています。さらに、著者自身による作品解説や最新インタビューも含まれ、読者は萩尾のSFへの情熱を深く感じることができるでしょう。特に未完のエスパー・マンガ「サムが死んでいた」も収録されており、ファンにとっては見逃せない内容です。
著者について
萩尾望都は1949年に福岡県で生まれ、1969年に「ルルとミミ」でデビューしました。以来、SFやファンタジーなどを取り入れた壮大な作風で数々の名作を生み出しています。「ポーの一族」や「11人いる!」など、彼女の作品は多くの賞を受賞し、その確かな実力を証明しています。2012年には少女マンガ家として初めて紫綬褒章を受章し、2019年には文化功労者にも選出されました。
本書の詳細
このスケッチ画集はB5判で、定価は4180円(税込)です。電子書籍版も同時に発売されるため、どの形式でも楽しめる点が嬉しいです。公式サイト(
新潮社)では、さらに詳しい情報が掲載されています。また、2026年夏には続巻『萩尾望都スケッチ画集III 「トーマの心臓」とドラマ世界』の発売も予定されており、今後の展開にも期待が高まります。
この画集を手に取ることで、SFという壮大な世界観を再確認し、萩尾望都の魅力に触れる機会をぜひ楽しんでください。