株式会社ZIRITZが資金調達を実施
資産形成プラットフォーム「StockFormer」を展開する株式会社ZIRITZは、シリーズAラウンドにて総額7億円の資金調達を実施したと発表しました。資金調達には、ニッセイ・キャピタルや大和企業投資をリード投資家として含む計7社のベンチャーキャピタルや事業会社が関与しています。この調達資金をもとに、優れた人材の採用、プロダクトの拡充、販売エリアの拡大などを予定しており、さらなる成長を目指しています。
日本の不動産投資市場の課題
日本の不動産市場、特に1棟新築アパートやマンションの投資は、個人投資家にとって障壁が多く、利回りの低さや土地の取得難、ローンの承認が難しいなどの問題があります。長らく不動産業者の専門分野とされていました。しかし、ZIRITZはAI技術を活用し、高利回りの新築アパート・マンションプランを自動で組成することに成功。さらに、スコアリング技術により個人投資家に最適なローンを組み合わせることが可能になりました。
StockFormerプラットフォームの特長
「StockFormer」プラットフォームには、4000名以上の会員が登録しており、その約70%が年収1000万円以上というハイキャリア層です。特に経営層や医師、士業など金融リテラシーが高い層が多く、彼らからの信頼を得ています。AIスコアリング評価を基に物件選定とローンの最適化を行い、リスクを軽減しながら高い収益性を実現しています。
新築アパート自動プランニングサービス「StockFormer-ZERO」
ZIRITZは、AIスコアリングの知見を活かし、新築アパートの自動プランニングサービス「StockFormer-ZERO」を展開。さまざまなデータを統合し、AIによって通常不動産業者が行う新築アパートの開発業務を自動化します。これにより全体価格の約20%のコスト削減が実現し、利回り7%の物件を少ない資金からでも提供可能です。
金融機関との連携と革新
ZIRITZは、金融機関と連携し、エンドローンの実績を拡大しています。また、セゾングループとの協業により、不動産投資に関する新たな金融商品やスキームを共同開発。これにより様々な金融機関からのエンドローン選択が可能となり、個人投資家に新たな投資機会を提供しています。今後も、新しい金融商品の共創を進めていく方針です。
将来の展望
ZIRITZは、今後3つの成長軸に注力します。1つ目は優れた人材の採用・育成、2つ目は現在の首都圏から全国主要都市への販売エリアの拡大、3つ目はプロダクト拡充に向けたAIを活用したデータソースの強化です。特に、高い専門性を持つメンバーの採用を進め、業界に新たな風を吹き込むことを目指しています。
ZIRITZは「資産形成に、自ら輝く自由を」を理念として、AIとデータを融合させ、誰もが自由に資産形成を行える社会を目指しています。今後もすべての人が自立して資産を築ける仕組みを創ることに全力を注ぎ、不動産投資の新しいスタンダードを築いていく考えです。
投資家の反応
ニッセイ・キャピタルの堀田芽ノ世氏は、ZIRITZを評価し、ハイキャリア層の集まるプラットフォームや新しい金融商品の創出、効率的なオペレーションに魅力を感じて出資を決めたとコメントしています。また、大和企業投資の新原慶太氏も、ZIRITZのビジネスモデルには個人投資家に多様な投資機会を提供できる力があるとし、投資機会の拡大を期待しています。さらに、セゾンベンチャーズの一色剛気氏や、アポロ・キャピタルインベストメントの中道雄飛氏は、ZIRITZの取り組みが不動産業界の効率化に繋がり、個人投資家の参加を促進すると述べています。
今後さらにZIRITZがどのように成長し、個人投資家に寄与していくのか、目が離せません。