有吉佐和子の新たな魅力を発見!
2026年5月28日、新潮社から有吉佐和子の新しい短篇集『役者廃業・三婆』が発売されます。この作品集には、彼女が若い頃に執筆した傑作たちが収められており、今なお新鮮さを失わない作品となっています。有吉佐和子といえば、『悪女について』『華岡青洲の妻』などの名作を残し、映像化も多く行われている著者です。特に社会現象を巻き起こした『恍惚の人』は圧倒的な人気を誇り、それにより新潮社の本館の向かいに新しい別館が建てられ、「恍惚ビル」という別名がついた逸話もあります。
有吉佐和子は、53歳という若さでその生涯を閉じました。その圧倒的な筆力とストーリーテリングは、彼女が若い頃からすでに完成されていたことを物語っています。本書に収められた作品群は、アラサー世代で創作されたものであり、現代に通じるテーマや表現が色濃く反映されています。美しい日本語と心理描写に富んだストーリーは、まるで工芸品のように丁寧に編まれています。
おすすめの短篇集
この短篇集には、以下の作品が収められています:
- - 役者廃業
- - 水と宝石
- - 王台
- - なま酔い
- - 三婆
- - 亀遊の死
- - うるし
『役者廃業』では、冬の夜に鮨屋の職人が語る天才歌舞伎役者の人生が描かれ、その悲哀が深く掘り下げられています。また、敗戦期の混乱の中、本妻・妾・小姑の複雑な人間関係が織りなす嫉妬や猜疑に満ちたストーリーが繰り広げられる「三婆」も注目の作品です。さらに、原爆の傷を克明に刻んだ「なま酔い」や、幕末の華魁・亀遊を描いた「亀遊の死」など、各作品には非凡な視点が表現されています。
坂東玉三郎氏の推薦
帯には、坂東玉三郎さんからの推薦コメントも添えられています。「毎日有吉先生の台詞をしゃべっている」と語る坂東氏は、彼女の作品が持つ愛と哀歓の深さを称賛し、その視点がどれほど鋭いものであったかを実感させられます。彼自身の感情と共鳴する作品こそが、有吉佐和子の真骨頂です。
読むべき理由
若い読者の皆さんには、初めての有吉佐和子作品となる「青い壺」からの衝撃を思い出していただきたいと思います。この短篇集は、手に取る価値のある一冊であり、彼女の若き日の才能が如何に輝いていたかを感じ取ることができるでしょう。ぜひこの機会に、有吉佐和子の魅力に触れてみてください。一度読めば、その作品の虜になること間違いなしです。
読書の秋にぴったりのこの一冊、新潮文庫からの新刊では『役者廃業・三婆』をお見逃しなく!