2024年9月度 アルバイト・パート募集時平均時給調査
株式会社リクルートが運営するジョブズリサーチセンター(JBRC)が発表した2024年9月度のアルバイト・パート募集時平均時給調査によると、三大都市圏の時給が前年同月比で32円増加し、平均時給が1,193円となりました。この数値は、過去最高額を更新したことを示しています。
三大都市圏における平均時給の動向
調査によれば、首都圏、東海、関西の三大都市圏において、9月の平均時給は前年同月比で全てのエリアが増加しました。特に、販売・サービス系、フード系、製造・物流・清掃系の職種で過去最高額を記録しています。
最も高いのは首都圏で、前年同月比29円増の1,230円が記録されました。販売・サービス系の職種については、3カ月連続での更新となり、非常に強い需要を反映しています。
最低賃金改定の影響
9月は各都道府県の最低賃金が改定され、これが時給の上昇に影響を与えています。企業による早期の時給改定やインセンティブ支給、そしてアルバイトでも賞与や時給の査定が行われる流れが続いているため、より競争力のある募集が増えてきている状況です。
このような動向の中で特に注目されるのが、未経験者向け、短時間勤務、高時給の募集が増加している点です。多様な働き方を求める求職者のニーズに応え、企業側も競争を強化しているのが見て取れます。
効率的な業務運営と適正な賃金
さらに、10月には最低賃金の改定に加え、社会保険の適用拡大も予定されており、企業は今後の対応を強化せざるを得ません。この変化を機に、業務の効率化や不要な業務の廃止に取り組み、適正な賃金設定を試みることが期待されます。
ジョブズリサーチセンター長の宇佐川邦子さんが述べたように、今後の市場は求職者の能力や勤務状況を重視した賃金の動きが見られるでしょう。
調査の信頼性
この調査は、リクルートが運営する求人メディア『TOWNWORK』や『fromA navi』から抽出された60万件以上の求人情報を基に行われています。調査期間は9月の1ヶ月で、結果として現状のアルバイト市場を代表するデータが集められました。
まとめ
2024年の9月度のアルバイト・パート募集時平均時給は、前年同月より32円上昇し、1,193円という過去最高を記録しました。各職種における需要の高まりや最低賃金の改定が影響しており、今後の労働市場の変化にも注目です。