京都先端科学大学、新工学部長にカステッラッズィ教授就任
京都市右京区に位置する京都先端科学大学は、2023年4月1日付けで新工学部長にアルベルト・カステッラッズィ教授を任命したことを発表しました。これにより、従来の工学部長である田畑修教授は副学長に専任となります。カステッラッズィ教授は、イタリア・ドイツで学位を取得し、スイスで研究員としての経験を持つ国際的な専門家です。2008年からはイギリスのノッティンガム大学で教員としてのキャリアを開始し、2019年に本学工学部の教授に就任しました。
カステッラッズィ教授は、研究分野としてパワー半導体およびパワーエレクトロニクスを専攻しており、2020年に設置された工学部の立ち上げにも関与してきました。この新しい工学部は、日本人学生と留学生が同じクラスで英語による授業を受けるなど、ユニークなカリキュラムを持っており、これまでに50ヵ国以上から留学生を受け入れてきました。このように同大学は全体で国際化に取り組んでおり、学生たちにグローバルな視野を持たせることを目指しています。
カステッラッズィ教授は新たな役職に就くにあたって、「国際会議で初めて日本を訪れた2006年から、日本の技術と文化に魅せられてきました。特に、2011年には京都大学の客員研究員として、広帯域ギャップ半導体デバイスの研究を行い、日本での経験が私のキャリアの中で大きな影響を与えました」と述べています。彼は新しい職務を非常に光栄に思い、田畑教授が築いてきた基盤の上でさらに産業界との連携や国際的な学術交流を推進していく決意を示しました。
一方で、田畑修副学長は、新工学部のカリキュラム設計を京都大学在職中の2018年から開始し、創設からの7年間が非常に速く過ぎ去ったと振り返ります。特に2020年4月に工学部を開設した際、新型コロナウイルスの影響を受けながらも、多くの留学生と共に独自の教育モデルを確立してきたことを強調しました。今後も新工学部長のもとで、世界で唯一無二の存在感を確立していくことを期待しています。
最後に、カステッラッズィ教授の経歴を紹介します。彼はミラノ大学を卒業後、ミュンヘン工科大学で博士号を取得。スイス連邦工科大学では主任研究員としても活躍しました。そして、ノッティンガム大学で教鞭を執りながら、高度な技術と国際的な視点を日本の教育界にもたらしています。趣味にエレキギターやバイク、日本語学習があり、特に「モノづくり」という日本語が好きだと語っています。カステッラッズィ教授がどのように京都先端科学大学を発展させていくのか、今後の活動に注目が集まります。