司法書士の年収調査
2020-09-28 18:00:04
組織内司法書士の年収実態を探る調査結果とは?
組織内司法書士の年収に関する調査結果
日本組織内司法書士協会が実施した会員向けの年収に関するアンケート結果が発表されました。この調査は、組織内で活動する司法書士の様々な実態を把握するために実施され、2019年には正会員80名のうち59名が回答を寄せました。特に、年収に関するデータは組織内での働き方を明らかにする重要な基準です。
年収の集計結果
調査によると、組織内司法書士の年収は以下のような分布を示しています。最も多くの会員が含まれていたカテゴリーは「750万円~1000万円未満」であり、全体の32.8%がこの水準に位置していました。次に多いのは「500万円~750万円未満」の27.6%で、3位には「1,000万円~1,250万未満」の19%がランクインしています。
特筆すべきは、1,250万円以上の高所得者も10.3%存在しており、全体の29.3%は年収1,000万円を超えるという結果が出ています。これらの結果から、組織内司法書士が持つ専門性が評価されていることが伺えます。
組織内弁護士との比較
次に、組織内弁護士との年収比較を行います。2019年のデータによると、組織内弁護士も「750万円~1,000万円未満」が最も多く、30%を占めています。その後、「500万円~750万円未満」が29%、そして「1,000万円~1,250万未満」が13%と続きます。組織内司法書士との比較では、年収帯が非常に似通っており、平均的な年収には大きな差がないことがわかります。ただし、全体の36%は年収1,000万を超える組織内弁護士がいるのに対し、司法書士は29.3%に留まります。
独立開業の司法書士との年収差
次に、独立開業した場合の司法書士の年収について見ていきます。日本司法書士会連合会が行った調査によれば、一般的な司法書士の年収として最も多かったのは「200万円~499万円未満」で、30.5%に達していました。年収1,000万円以上の高収入者は約17.89%であり、大多数はこの水準には達していないのが現状です。
このように、独立開業した場合に比べ、組織内での活動が年収においてどのような影響を持つかを示す一因となります。組織内の司法書士は、専門性を活かしながら安定して高い年収を得ていることが分かります。
今後の選択肢
こうした調査結果を踏まえると、司法書士としてのキャリア形成において、企業内での活動が有力な選択肢であることが伺えます。独立開業にはリスクが伴う一方で、組織内で働くことにより高い年収を得ながら安定した職業生活を送ることが可能です。
今後も多様な働き方が模索される中、司法書士という職業の価値がどのように変化していくのか、注目されるところです。アプローチの違いや業界の枠を超えた連携が、新たな可能性を生み出すことに期待が寄せられています。
日本組織内司法書士協会の概要
日本組織内司法書士協会は2013年8月24日に設立されました。会長は早川将和氏が務めており、法務実務に関する出版物も発行しています。公式サイトでは、さらに多くの情報を確認できます。
会社情報
- 会社名
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日本組織内司法書士協会
- 住所
- 東京都練馬区大泉町3-20-1
- 電話番号
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