福岡のリンデンホールスクールが挑む英語歌舞伎プロジェクト
福岡県筑紫野市に所在するリンデンホールスクール中高学部が、2024年10月10日(木)にアクロス福岡シンフォニーホールで「英語歌舞伎」の上演を行います。このプロジェクトは、日本の伝統文化である歌舞伎を英語で演じるもので、約半年間の準備期間を経て、学生たちが自らの身体を使って表現します。
英語歌舞伎プロジェクトの概要
リンデンホールスクールでは、中学1年から高校2年までの72名の生徒が学年を超えて集まり、歌舞伎を英語で実演するという新しい試みに挑戦しています。今回の演目は、道真公の左遷に関わる作品『菅原伝授手習鑑 車引』です。この作品は、昔の日本の人々の感情や生活を描いており、歴史への理解を深める貴重な機会ともなっています。
事前学習は2024年1月から開始し、生徒たちは歌舞伎の歴史や衣装、楽器についての研究をしながら、役割分担を通じて進めてきました。また、実際の演技においては、中村壱太郎さんを始めとするプロの歌舞伎俳優の指導のもと、浴衣の着付けや演技の基礎を習得しています。
英語歌舞伎が目指すもの
このプロジェクトは、リンデンホールスクールが掲げる「和魂英才」という教育方針の一環であり、生徒たちのアイデンティティを育むことを目的としています。本校では、英語教育だけでなく、日本文化への理解も重視しており、歌舞伎を通じて国際的な視野を持った人材を育成します。
校長の都築明寿香は、「グローバル人材とは、個性を持ちながら多様性を受け入れる人である。このプロジェクトを通じて、生徒たちは自らの表現を英語で発信する力を身につけることができるでしょう」と述べています。
地域との連携
英語歌舞伎の制作には地域の企業からの協力が不可欠です。博多織の西村織物とコラボレーションし、記念品の制作を進めるほか、福岡市民ホールサービスが大道具を手がけるなど、地域の伝統や技術を学ぶことも目的の一つです。
公演の詳細
公演はアクロス福岡シンフォニーホールにて、18:30から開始されます。生徒たちの成長を感じられるこの公演は、地域の皆様への感謝も込めた特別なイベントです。観覧希望者は、5千円以上の寄付を通じてチケットを手に入れることができます。
まとめ
リンデンホールスクールの英語歌舞伎プロジェクトは、日本の伝統文化を継承しながら、グローバルな視野を持つ生徒たちの成長を促します。文化と教育を融合させたこの試みが、どのような成果を生み出すのか、今から楽しみです。今後も多くの人々に愛される日本文化の発信に期待が寄せられています。