ミーティングは本当に必要? 436人が語るビジネス現場の実態
日本のビジネスシーンでは、ミーティングが日常的に行われています。その目的は情報の共有や意見の調整など、多岐にわたります。しかしながら、実際のところミーティングが本当に必要なのか、どのようにすれば効率的に活用できるのかについては、さまざまな意見が存在します。株式会社エミリスが実施した「ミーティングに関する意識調査」では、436人のお仕事をしている方々から得られたデータを元に、ミーティングの必要性や問題点についてランキング形式でまとめています。
調査概要
この調査は、2024年11月1日から15日にかけて行われました。対象はお仕事をしている436人で、性別は268人が女性、168人が男性、年代は20代から50代以上の広い層が含まれています。
調査結果の中で明らかになったのは、定期的な「定例ミーティング」と必要に応じた「随時ミーティング」が両方行われている企業が約52.7%に達しているというゲームスタンス。そして、ミーティングに対して感じるストレスの1位には「時間が長い」という回答が寄せられています。
ミーティングでのストレス要因
調査によれば、44.1%の人が「ミーティングで感じるストレス」を経験していると回答。特に多かったのは「時間が長い」で33.0%を占めていました。続いて「結論が出ない(16.3%)」や「話し合いにならない(13.5%)」という内容が目立ちます。主体性を持った意見交換よりも、長時間にわたる報告やキーワードの確認にとどまってしまうことが多く、それに対する不満が続出しています。
時間が長い
多くの回答者が時間について懸念を抱いており、特に「段取りが悪い」や「結論にたどり着かない」という点に対する不満が寄せられました。
結論が出ない
指定された時間内に結論が出ない状況に苛立ちを覚える人も多く、結局別途再度のミーティングが必要になることもあるようです。
話し合いにならない
業務進行にあたる意見交換の場としての役割が薄れ、単なる報告会や雑談が多いミーティングも非常にストレスを引き起こす要因となっています。
ミーティングが必要だと思う理由
それでも68.6%の人が「ミーティングは必要」と考えており、その理由は主に「情報共有できるから」というものです。また「意見をすり合わせできる」「メールより効率的」といった声も多く見られます。
情報共有
参加者がそれぞれの意見や状況を把握し、ミスを防ぐための情報共有が目的とされています。このように、ミーティング自体には明確な必要性があると考える人が多いことがわかります。
意見をすり合わせ
意見の調整を図るためにも、ミーティングは重視されます。不明確な点を確実に共有するためにも、個々に顔を合わせて話し合うことが重要だという意見です。
ミーティングが不要だと思う理由
一方で137人が「ミーティングが必要ない」と感じている理由は、「必要なときだけすればいい」という意見が最も多く見受けられました。繰り返しになりますが、実際には形骸化した定例会議などは負担にしかならないとのこと。
理想的なミーティングの時間
「理想的なミーティングの時間」は平均27.7分という結果に。一方で、ミーティングの効率を最大限に引き出すためには、進行役が目的を明確にし、参加者全員を巻き込む姿勢を持つことが求められます。
まとめ
全体的には、ミーティングが職場のコミュニケーションの一環として重要視されている一方、時間の浪費や意思決定の遅延といった課題も抱えていることが浮き彫りになりました。より生産性の高いミーティングを実現するためには、効率的な進行と明確な目的意識が不可欠です。上野光夫氏はさらに、進行役に求められる役割の重要性を指摘しており、ミーティングの目的を明確にし、全員を議論に巻き込むことで、満足度の高い会議が実現できると提言しています。