ispaceとユネスコの月面計画
2024-05-07 10:03:37
ispace、ユネスコ月面ミッションに協力:人類の言語と文化遺産を月へ
ispace、ユネスコ月面ミッションに協力:人類の文化遺産を月へ
2024年5月、フランス・パリのユネスコ本部で、ispaceの参加のもと、画期的な計画が発表されました。ユネスコは、人類の言語と文化遺産を記録したメモリーディスクを月面に送る計画を進めており、その輸送をispaceが支援することになったのです。
ユネスコの壮大な計画
この計画は、地球環境の悪化や自然災害といった未曽有の危機に備え、人類の文化と多様性を未来へ繋ぐことを目的としています。メモリーディスクには、ユネスコ憲章に記された理念や、世界の団結、言語の多様性、文化保護の重要性を示す文章が、実に275の言語で記録されます。
ispaceの役割
ispaceは、日米欧の3拠点で活動する宇宙スタートアップ企業です。多様な国籍の従業員を抱え、グローバルな視点で宇宙開発に貢献しています。同社のビジョンは「シスルナ経済圏(地球と月の間の空間)」の確立です。
今回、ispaceは、民間月面探査プログラム「HAKUTO-R」ミッション2で使用する月着陸船「RESILIENCE」にメモリーディスクを搭載し、2024年冬に月面へ輸送します。ispace CEOのJulien-Alexandre Lamamy氏は、この協力に深い喜びと誇りを表明しています。
ispaceのこれまでの歩みと今後の展望
ispaceは、Google Lunar X PRIZEレースにも参加した実績を持つ企業です。2022年12月には、SpaceXのFalcon 9ロケットを用いて、同社初の月面着陸ミッションであるミッション1を成功させました。このミッションでは、ランダーの技術検証と、月面輸送サービス、月面データサービスという事業モデルの検証を行いました。得られた貴重なデータは、今後のミッションに活かされます。
ミッション2では、月面探査ミッションを行い、さらにミッション3ではNASAのアルテミス計画にも貢献する予定です。
HAKUTO-R:民間月面探査プログラム
HAKUTO-Rは、ispaceが主導する民間月面探査プログラムです。独自のランダーとローバーを開発し、月面着陸と月面探査の2回のミッションを行います。ミッション1は既に成功しており、ミッション2は2024年冬に予定されています。
数多くの企業がHAKUTO-Rのコーポレートパートナーとして参加しており、その中には日本航空、三井住友海上火災保険、日本特殊陶業、シチズン時計、スズキ、高砂熱学工業、三井住友銀行、SMBC日興証券、Sky、Epiroc ABといった錚々たる企業が含まれています。
まとめ
ispaceとユネスコの協業は、民間企業と国際機関の連携による宇宙開発の新たな地平を切り開く出来事です。このプロジェクトの成功は、人類の文化遺産の保護という重要な課題に対し、民間企業が積極的に貢献できることを示す、大きな一歩となるでしょう。ispaceの今後の活躍にも期待が高まります。
会社情報
- 会社名
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株式会社ispace
- 住所
- 東京都中央区日本橋浜町3-42-3住友不動産浜町ビル3F
- 電話番号
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