次世代機能性テキスタイルAMPHICO、その商用化に向けた進展
AMPHICO(アンフィコ)は、100%再生可能であり、有害物質を一切含まない次世代機能性テキスタイルAMPHITEX(アンフィテックス)とAMPHICOLOR(アンフィカラー)の商用化を加速させています。このたび同社は、Spiral Innovation Partnersをはじめとする投資企業から資金調達を行い、量産体制の構築とグローバルブランドとの製品展開に向けた準備を進めています。これにより、過去の投資と合わせて累計資金が約10億円に達しました。
AMPHCOの革新技術
AMPHITEXは、従来のテキスタイルで使われていたPFAS(有機フッ素化合物)を使用せずに、高い透湿性と防水性能を兼ね備えています。従来技術に依存せず、まったく新しい素材設計によって実現されたこのテキスタイルは、アパレルに求められる風合いや耐久性を保ちつつ、環境への負荷を軽減しています。
また、AMPHICOLORは大量の水を必要としない新たな染色技術を導入しています。従来の染色方法では、1kgの布を染めるのに100〜150リットルの水が使われ、環境への負荷が問題となっていましたが、AMPHICOLORでは液体ポリマーに色を練り込む方式を採用することにより、水の使用をゼロにし、排水問題も解決しています。
環境への配慮とサステナビリティ
AMPHICOは、国際的に進むPFASの規制とリサイクル可能なテキスタイルへの需要の高まりを背景に、素材の商業化を進めています。まずは北陸地域や欧州においてAMPHITEX・AMPHICOLORの量産体制を確立し、2025年末には商業化を開始する計画です。さらに、2026年には複数のグローバルブランドと本格的な製品連携を進めていく予定です。
このように、AMPHICOは新たなテキスタイルの標準を打ち立てるとともに、サステナブルな製品の普及を目指しています。
AMPHICOの背景
AMPHICOは、バイオミミクリーに基づく材料開発を専門とするスタートアップで、2018年にロンドンで亀井潤が設立しました。Royal College of Artからスピンアウトし、自然界から得たインスピレーションをもとに、革新的な素材の研究・開発に取り組んでいます。英王室のチャールズ国王が主催するTerra Carta Design Lab Awardの受賞歴もあり、その取り組みは注目されています。
今後はAMPHITEXおよびAMPHICOLORを通じて、業界全体での環境負荷の軽減に寄与しながら、持続可能な未来を実現していくつもりです。AMPHICOの技術革新は、環境に優しい未来のテキスタイルの形を変えていくことでしょう。
詳しくは、
AMPHICOの公式ウェブサイト またはInstagram
@amphico.ukでご覧いただけます。