AIが切り開く新たな研究者の出会い
東京都渋谷区に拠点を置く株式会社MEMORY LABは、学術界における革新的な取り組みを進めています。2025年6月には、「第2回医療フォトニクスシンポジウム〜医工共創:Matching by LLM〜」が開催され、ここで大きな注目を集めたのがAIを利用した研究者のマッチングでした。これは、大阪大学フォトニクス生命工学研究開発拠点(LIPS拠点)との協業によって実施されたものです。
研究者同士の出会いをAIで促進
この施策では、MEMORY LABが開発した「Memory AI for Academia」が活用され、医学や工学といった多様な分野の研究者55名が対象となりました。参加者の研究テーマや助成履歴、論文の傾向を解析し、AIが彼らの協力可能性を定量的に評価。これにより、適切な研究ペアの組み合わせが提案される仕組みが実現しました。
従来の学会では、ポスター発表や懇親会といった偶発的な交流に頼っていましたが、これに代わる戦略的かつ再現可能なモデルが構築され、今後の学術イベントや産学連携の新たなスタンダードとなることが期待されています。
学際的な連携の展望
シンポジウムでは、AIが解析した研究者間の「協働ポテンシャル」を視覚化し、生命科学や光学技術、材料科学、AIなど異なる分野の研究者同士が潜在的なコラボレーション候補を見出す機会を提供しました。これにより、これまで接点がなかった研究者同士が共通の課題を認識し、新しい共同研究の形が生まれる契機となりました。
イベント終了後には、参加した大学や研究機関、企業から再現性のある関連の取り組みに関する問い合わせも相次ぎ、その重要性が高く評価されています。これは、多様な分野間の壁を越えた交流を可能にする新たな基盤となるでしょう。
今後の展望と挑戦
MEMORY LABは今後も「Memory AI」の進化を図り、研究者間のマッチングだけでなく、企業と研究者が潜在的なテーマやパートナーを見つけるための仕組みを整えていく計画です。これにより、偶然に依存するのではなく、計画的かつ再現性の高い連携を構築し、国内外での知識ネットワークの形成を支援します。
同社の代表取締役である畑瀬研斗氏は、「科学の進歩は出会いから始まります。我々は、それを偶然から構造化された形へと転換し、確実かつ持続的な成果を得ることを目指しています」と述べています。
MEMORY LABについて
MEMORY LABは「科学の叡智を社会へ」というビジョンのもと、世界の研究開発の中心を目指す企業です。独自のAIアルゴリズムを用いて調査研究の中で直面する障壁を取り除き、誰もが科学技術にアクセスできる環境を作ることを目指しています。将来的には、一般向けやエンタープライズ向けにもインテリジェンスサービスを拡充し、研究と産業の共創を日常化することを目指しています。
まとめ
AIの活用により、研究者同士の出会い方が根本的に変わろうとしています。AIを駆使したマッチングシステムは、これまでになかった形での学際的なコラボレーションを促進します。今後もMEMORY LABの挑戦から、科学がどのように発展していくのか、ますます目が離せません。