AIエンジニアリングの進化を加速するCrafting
2023年3月9日、オープンAIを推進する新興企業Crafting, Inc.が550万ドル(約8億3,000万円)のシード資金調達を発表し、同時に新たなプラットフォーム「Crafting for Agents」の一般向けサービスを開始した。主に元Google、Meta、Uber出身のメンバーで構成されたCraftingは、市場でのAIエンジニアリングインフラの需要に応えるべく、その革新的なアプローチを展開している。
AIによるコーディングの現状
最近の調査によると、開発現場でAIが生成するコードの比率は劇的に増加しており、現在はコミットされたコードの最大42%がAIによるものとされている。さらには、2027年にはこの割合が65%に達するとの予測もあり、AIによる支援はもはや選択肢ではなく、必然となりつつある。
しかしながら、AIエージェントがプルリクエストを作成し、実運用のコードを書くようになった際、その結果を検証するインフラが追いついていない問題が存在する。多くの企業では、サンドボックス環境だけでは全てをカバーすることができず、最終的な確認作業にエンジニアが足止めされるというボトルネックに直面している。
Craftingが解決する課題
Craftingのプラットフォームは、AIを駆使した企業で業務を行うエンジニアチーム向けに特化しており、エンタープライズレベルのセキュリティを確保しつつ、コードの作成からテスト、修正、リリースまでをスムーズに行える環境を提供する。「Crafting for Agents」では、AIエージェントが実データや依存関係にアクセス可能で、現実の本番環境に近い状況で検証を行える。
具体的な機能
- - Kubernetesインターセプション:本番環境に近いテスト環境を提供
- - マルチサービスオーケストレーション:複数のサービスを統合管理
- - ホットスワップ:ダウンタイムなしでのサービス入れ替えが可能
- - 自動フェイルオーバー:異なるリージョンやクラウドプロバイダー間での冗長化を実施
導入企業からの評価
Craftingの導入により、ある企業はチーム人数を増やさずに、四半期ごとに25%ものプルリクエストをリリースしたと報告している。また、AIが生成するコードの使用も12ヶ月で一桁から70%に急増したという。特に、エンジニア一人あたり週2.5時間の時間削減効果があったとも。
投資家の反応
投資家たちもCraftingのアプローチに注目している。Mischiefのダスティン・モーリング氏は、Craftingのプラットフォームがエンジニアに検証したコードをリリースさせることができ、セキュリティと自律性を両立させる新しい解決策となると評価した。
Crafting, Inc.の概要
Craftingは、AIファースト企業を対象としたエンドツーエンドのエージェント型エンジニアリングインフラを構築。元GoogleやMeta出身のリーダーたちによって設立され、MischiefとWndrCoからの資金が注入されている。今後の展開が期待される。