AQ Group、純木造8階建て本社ビルで国土交通大臣賞を受賞!
埼玉県さいたま市に本社を置くAQ Groupの純木造8階建て本社ビルが、1993年から開催されている「木材利用推進コンクール」において、国土交通大臣賞を受賞しました。これは同社にとって通算5度目となる快挙です。
日本初の純木造8階建てビル
この本社ビルは、免振装置を使用しない純木造8階建てという、日本初の建築物です。6,076.52㎡の延床面積を誇り、その構造体の多くは木材のあらわし仕上げとなっています。木材の活用において高い評価を受け、デザイン性と環境配慮の両面から注目を集めています。建築コストも従来の木造ビルの約半分、鉄骨鉄筋コンクリート造の約3/4に抑えられており、経済性にも優れています。
木材利用推進コンクールと審査委員長の評価
木材利用推進コンクールは、木材利用の促進を目的としたコンクールです。AQ Groupの本社ビルは、構造体がすべて木材で構成されている点や、木材のあらわし仕上げによるデザイン性が評価され、国土交通大臣賞を受賞しました。授賞式では、審査委員長を務めた東京大学教授の腰原幹雄氏から、「従来の木造建築の常識を覆す革新的な建物」として高い評価を得ています。腰原氏は、耐震性・耐火性の向上により、木造建築の高層化が可能になったと述べ、AQ Groupの本社ビルをその成功例として挙げました。
環境への貢献と経済性
本社の純木造8階建てビルは、SDGsの観点からも大きな意義を持っています。同社の試算では、このビルの建設によって、鉄筋コンクリート造と比較してCO2排出量を43%削減することに成功しました。また、木材を使用することで、炭素貯蔵量も1,444t-CO2に上り、一般の木造住宅95棟分に相当するCO2吸収量に貢献しています。さらに、建築コストの低減も実現しており、坪単価145万円というコストパフォーマンスの高さが、木造建築の普及を促進する上で大きな一歩となります。
20年以上にわたる技術開発
AQ Groupは20年以上前から木造建築の技術開発に投資し、数々の賞を受賞してきました。2016年には純木造のオフィスビル「埼玉北支店」を建設、その後も「つくば支店」、「港北展示場」、「川崎展示場」など、様々な木造建築物を建設。これらはウッドデザイン賞やグッドデザイン賞など、数々のアワードを受賞しています。大臣賞に関しても、今回の受賞で通算5度目となり、その技術力の高さを証明しています。過去には、建設大臣賞、経済産業大臣賞、農林水産大臣賞、国土交通大臣賞などを受賞しており、住宅建設コスト削減への貢献やIT活用による業界の情報化への貢献、間伐材の活用など、多様な分野で高い評価を受けています。
木造建築の普及に向けた取り組み
AQ Groupは、日本における木造建築の普及に力を入れています。同社は自社ブランドの住宅だけでなく、木造マンションシリーズの開発も進めています。さらに、木造建築の復興を志す地域工務店や中小ゼネコンを対象にフランチャイズ展開なども行い、木造建築の普及拡大に向けた取り組みを積極的に推進しています。2026年までに全国展開を目指し、年間15,000戸の施工を目指す「フォレストビルダーズ」を組織しており、間伐材の活用や森林循環の促進を通して、「経済活動=環境貢献」の実現を目指しています。この取り組みは、日本のみならず世界にも広げることを目指しており、環境問題への貢献と持続可能な社会の実現に貢献する企業として注目されています。
まとめ
AQ Groupの本社ビルは、技術力と環境配慮を両立させた、革新的な木造建築の成功例です。今回の受賞は、同社の長年にわたる努力と技術力の高さを示すものであり、今後ますます木造建築の普及が進むことが期待されます。