岡山県新見市のワイナリー「岡山ワインバレー」が、岡山市の日本料理店「錦と吟」で、和食と日本ワインのペアリングを楽しむメーカーズディナーを2024年6月16日に開催しました。
イベントのテーマは『美酒美肴』。季節の食材を活かした会席料理に、岡山ワインバレーが醸造したワインをペアリングするという、贅沢な内容でした。
ワインは、岡山ワインバレー代表の野波さんが、お客様に直接サーブしながら、ワインについて解説。ぶどう畑のことやワインの醸造過程などを詳しく説明することで、参加者はワインの理解を深めながら、その味わいを堪能できたようです。
参加者からは、「旬の食材とワインの組み合わせが新鮮でよかった」「出汁とワインの新しいバリエーションを知った」といった喜びの声が多数寄せられ、イベントは大成功に終わったとのことです。
今回のイベント開催のきっかけは、錦と吟の料理人である柴田さんが、「出汁の旨みとワイン」の組み合わせについて探求していたことでした。その中で、岡山ワインバレーのサンジョヴェーゼ主体ワイン「QAUGURA」に出会い、その味わいに強い興味を持ったそうです。
柴田さんは、実際にワイナリーを訪れて、いくつかのワインをテイスティングし、岡山ワインバレーのワインと料理のイメージをすり合わせ、今回のペアリングコースを検討しました。
イベントは2カ月前に予約が満席となり、事前告知は行われませんでしたが、季節の食材を活かした料理とワインの組み合わせは、今後も季節や食材、嗜好を変えて開催していく予定です。次回以降については、SNSなどで案内される予定とのことです。
岡山ワインバレーでは、今後もこのようなメーカーズディナーを積極的に開催し、ワインへの理解と周知を図っていく方針です。
錦と吟について
2017年春にオープンした、カウンター席のみの小さなお店です。店主であり、料理人である柴田 政年さんは、岡山の季節、人、食、酒、工芸といった素材を再構成し、独自のスタイルを表現した料理の数々を提供しています。
「錦」の料理は、いくつもの料理が重なり合って、一つの皿を紡ぎ出すような、繊細で美しい盛り付けが特徴です。「吟」の料理は、吟味された素材そのものを味わえる、シンプルながらも奥深い味わいが魅力です。
地元岡山はもちろん、県外からも多くのファンが訪れる人気店です。
岡山ワインバレーについて
岡山県北西部の新見市哲多町で、栽培から醸造まで一貫してワインを造っている小さなワイナリーです。
冷涼な気候とミネラル豊富な石灰質土壌という、恵まれた環境が、岡山ワインバレーのワインに独特の個性を与えています。
栽培する畑は、目の届く範囲の小さなぶどう畑で、畑を通り抜ける風を感じながら、ぶどうの木と対話するように丁寧に育てられています。
栽培しているぶどう品種は、赤ワイン用がイタリア品種のサンジョヴェーゼとネッビオーロ、白ワイン用品種がシャルドネの3品種です。
岡山ワインバレーでは、ぶどうのポテンシャルを引き出せるよう、シンプルでスタンダードな醸造を心掛けてワイン造りをしています。
岡山ワインバレーが開催した和食と日本ワインのペアリングメーカーズディナーは、まさに「美酒美肴」という言葉がぴったりな、贅沢なイベントだったと感じます。
季節の食材を活かした会席料理は、どれも美しく、丁寧に作られていて、目で見て楽しめ、口にした時の美味しさも格別でした。
そこに、岡山ワインバレーのワインが加わることで、料理の味わいがさらに深まりました。ワインは、料理に合わせて厳選されており、それぞれの料理を引き立てる最高の組み合わせでした。
特に印象的だったのは、サンジョヴェーゼ主体ワイン「QAUGURA」と、出汁を使った料理のペアリングです。
サンジョヴェーゼの力強い味わいと、出汁の繊細な旨みが、驚くほど調和し、今まで味わったことのない新しい発見がありました。
ワインの説明も丁寧で、ぶどうの栽培や醸造について詳しく知ることができ、ワインへの理解が深まりました。
参加者同士の会話も弾み、楽しい時間を過ごすことができました。
岡山ワインバレーでは、今後もこのようなイベントを開催していくとのことですが、次回もぜひ参加したいと思いました。
和食と日本ワインのペアリングは、まだまだ発展途上だと思います。
今回のイベントのように、料理人とワインメーカーが協力して、新しい組み合わせを追求していくことで、和食と日本ワインのさらなる可能性が広がっていくことを期待しています。