TRCの新評価技術
2026-03-13 11:26:32

先端半導体評価の新時代:TRCが水銀プローバを導入し迅速な分析体制を確立

TRCの革新技術



東京に本社を構える株式会社東レリサーチセンター(TRC)は、300mmウェーハに対応した最新型水銀プローバを活用し、先端半導体向けの絶縁膜の電気特性評価に革命をもたらしました。本技術により、従来必要だった評価用デバイスの製作を省略し、ウェーハ状態で各種特性を即座に評価することが可能となり、開発サイクルを大幅に短縮します。

背景と課題



近年、生成AIの普及が進み、データセンターの低消費電力化や高性能化が求められています。そのためには絶縁膜の質の向上と欠陥の低減が不可欠であり、これが先端半導体の性能と耐久性を決定づける要因となります。しかし、これまでの技術では絶縁膜が1nm以下といった極薄のため、電気特性や欠陥評価には高い専門性が必要であり、評価用デバイスの製作に多大な時間がかかる問題がありました。

新しい技術の紹介



TRCが開発したこの新しい評価体制は、300mmウェーハ対応の最新型水銀プローバを導入し、電極形成なしで基礎的な電気特性を評価できる仕組みを整えました。これにより、材料のスクリーニングや開発効率の向上が実現されます。

  • - 最新型水銀プローバの特徴
この装置では、電極形成のプロセスを省略し、成膜したウェーハをそのまま測定できます。そのため、材料開発から信頼性のスクリーニングまでの期間を大幅に短縮します。代表的な評価項目には、比誘電率、リーク電流、破壊電圧、そして絶縁信頼性試験(TDDB)などがあります。

  • - DLTS装置による精密な欠陥評価
DLTS(Deep Level Transient Spectroscopy)技術を駆使し、TRCの独自の技術開発により、極薄絶縁膜の電気的欠陥を高い精度で評価できます。測定条件の最適化や電極構造の工夫によって、従来の電気測定に比べて定量性や活性化エネルギー分解能が向上しました。

今後の展望



TRCは、この電気特性評価機能をさらに強化するだけでなく、従来から提供している材料物性評価や構造分析、化学分析といったサービスを組み合わせ、開発段階や提案課題に応じた総合的な分析サービスを提供していく計画です。これにより、先端半導体産業における技術革新を後押しし、業界全体の発展に寄与することを目指しています。

用語解説


  • - 水銀プローバ:ウェーハ表面に一時的な電極を形成し、電気特性を測定する装置。
  • - DLTS:電気特性の時間変化を解析し、半導体や絶縁膜中の欠陥を評価する手法。
  • - TDDB:絶縁膜が破壊されるまでの時間を測定し、その耐久性および信頼性を評価する試験。

この新たな技術を活用することで、先端半導体業界のさらなる前進が期待されます。


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会社情報

会社名
株式会社東レリサーチセンター
住所
東京都中央区日本橋本町一丁目7番2号KDX江戸橋ビル6階
電話番号
03-3245-5633

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