リーガルテック新プラットフォームの紹介
リーガルテック株式会社(東京都港区)は、企業間の技術連携を支援するために「知財AI」プラットフォームを新たに発表しました。新たに追加された「外部連携AIレイヤー」は、技術資料の安全な共有を可能にし、協業のスピードを向上させることを目指しています。これにより、企業内の技術文書や研究ログ、特許資料を社外パートナーと効率よく、安全に共有できる基盤が構築されます。
技術共有の課題
現在、多くの企業や大学、スタートアップでは共同研究や技術提携が急速に増加しています。しかし、技術資料のやりとりは依然として旧式な方法に頼っています。たとえば、ZIPによる暗号化されたファイルのやり取りや、多くの共有リンクの管理、ダウンロード後の追跡不能な状況などが挙げられます。これにより、「外部に出した瞬間に管理が難しくなる」という課題が生じ、国内における協業のスピード低下の要因ともなっています。
知財AIプラットフォームの特徴
リーガルテックはこの課題を解決するために、MyTokkyo.Ai、IPGenius、リーガルテックVDRの知財AI製品群を利用し、外部連携AIレイヤーを実現しました。その主な特徴は以下の通りです。
1. AIによる資料の整形
新プラットフォームでは、MyTokkyo.AiやIPGeniusを利用して、研究ノートや技術メモなどから不要な個人情報や機密情報をAIが自動でマスキングします。これにより、外部共有に適したクリーンな技術文書が迅速に整えられます。
2. 高度なアクセス管理
リーガルテックVDRを中心に、閲覧のみやダウンロード不可など、複雑なアクセス権限設定が可能になります。このため、共有後も統制が効かないという問題を防ぎつつ、安全に技術情報を管理し続けることができます。
3. 行動ログの自動追跡
AIは、誰がいつどの資料を閲覧・更新したかを自動的に集計し、監査インフラとして活用できるようにします。これにより、共同研究や技術提携の透明性が向上します。
利用シーンと期待効果
このプラットフォームは、大企業とスタートアップ間の技術評価、共同研究や産学連携の技術資料の交換、特許共同出願時のドラフトレビューなど、様々なシーンでの利用が想定されています。従来のメールや共有リンクでは管理できなかった領域までコントロール可能になり、外部連携の効率性と安全性が一層向上します。
未来への展望
リーガルテック株式会社は、この外部連携レイヤーを基盤に企業間や組織間での技術情報流通を支援する“産業インフラ”としての拡張を推進していく計画です。また、AIによるデータ分析やマスキング、ログ監査の高度化を進め、国内外の共同研究や提携をより迅速かつ安全に進めるための環境を提供していきます。
会社概要
- - 会社名:リーガルテック株式会社
- - 設立:2021年3月
- - 資本金:3億7,900万円(資本準備金含む)
- - 代表取締役社長:平井 智之
- - 所在地:東京都港区虎ノ門5-13-1 虎ノ門40MTビル4F
- - URL:リーガルテック公式サイト
この新しい知財AIプラットフォームは、企業間の技術データ流通をアップデートし、協業のあり方に革命をもたらすことが期待されています。