地域資源を活用した新しい介護支援事業「スケッター」の展開が注目を集める
熊本市の介護福祉分野で、新たな試みが進行中です。株式会社プラスロボが運営する地域互助プラットフォーム「スケッター」は、介護や福祉に特化したボランティア活動を支援する新しい仕組みです。これまで介護業界と関わったことのない人々にも参加しやすいプラットフォームとして、2025年6月から熊本市との実証事業として展開されています。
マッチング成立状況
事業開始からわずか4ヶ月で、すでに400件以上のマッチングが成立しました。この中で、驚くべきは登録者の78%が介護未経験者である点です。この事実は、未経験者も介護や福祉に関わることができるチャンスがあることを示しています。介護人材の裾野を広げる「スケッター」は、今後の福祉業界において重要な役割を果たすでしょう。
地域との連携
プラスロボは熊本市との連携協定を結び、「スケッター」を通じて地域資源を掘り起こすことを目指しています。この取り組みにより、介護事業所の人手不足の解消や高齢者の社会参加を促進し、孤独や孤立を防ぐための環境を整えていくことを目指しています。熊本市の大西市長もこの施策を推進し、より多くの市民に向けた周知活動が進められています。
スケッターとは
「スケッター」は福祉を支えるための地域互助プラットフォームで、2019年にリリースされました。このシステムの最大の特徴は、資格を持っていない人でも自分ができる範囲で福祉に関わることができる点です。これにより、業界に関心を持ちながらも、具体的にどう関与すればよいか分からなかった人たちに、参加する道を提供しています。
特に、学生や若い世代、さらにはアクティブなシニアたちが積極的に参加しており、年代を超えた多様な人々が関わっています。彼らは「地域の役に立ちたい」という気持ちを持っており、その輪が広がり続けています。
加盟自治体と今後の展開
「スケッター」はその活動を東京都中野区や品川区、港区、目黒区、埼玉県川口市、福岡県北九州市、神奈川県小田原市、宮城県仙台市、川崎市、茨城県大子町など多くの自治体と連携しながら拡大しています。このように地域のニーズに応じた柔軟な対応が可能となっている「スケッター」は、今後もさらなる拡張が期待されます。
終わりに
「スケッター」は、単なるボランティア活動の場に留まらず、新しい地域社会の形成に寄与しています。介護や福祉に関心があるものの、きっかけがなかった人々にとって、このプラットフォームは大きなチャンスとなるでしょう。今後の進展から目が離せません。