ドローンによる港湾施設の点検効率化に向けた新たな取り組み

港湾施設点検の新時代

株式会社DAOWORKS（以下、DAOWORKS）は、国土交通省の支援を受け、ドローンを活用した港湾施設の点検・維持管理の効率化を目的とした技術開発プロジェクトを開始しました。このプロジェクトは、同社が中心となり、北海道大学、パナソニックアドバンストテクノロジー株式会社、日本データーサービス株式会社と連携し、進められます。

プロジェクトの背景

近年、日本国内ではインフラの老朽化が深刻な文化的課題となっています。特に、2,000以上の港湾施設は、手作業での点検が行われており、熟練した技術系・技能系スタッフに頼る傾向にあります。このため、人的コストが膨大になり、高齢化する技術者の確保が難しい状況にあります。また、資金が限られているため、十分な点検作業が行われていないのが現状です。

本プロジェクトでは、これらの課題を解決するために、ドローンを活用して点検作業を効率化することを目指しています。これにより、省人化された点検プロセスが実現され、災害時にも迅速に現状を把握できる可視化システムが導入されます。

具体的な取り組み内容

このプロジェクトでは、以下の三つの主要な取り組みが行われます：
1. 遠隔点検システムの開発
画像データを用いて、離れた場所から港湾施設の点検を行うシステムを開発します。
2. 3次元データによるリスク可視化
取得したデータを使って、港湾の変状や緊急性を3次元で可視化し、迅速な判断ができるようにします。
3. 修繕計画のサポートシステムの構築
港湾管理者が効果的な修繕計画を立案できる環境を整えます。

連携各社の強み

このプロジェクトには、参加している各社の専門知識や技術が融合します。たとえば、北海道大学は高精度な地図を生成するドローン技術を持ち、パナソニックアドバンストテクノロジーはドローンの自律制御技術に強みがあります。また、日本データーサービスは港湾に関する点検業務の豊富な実績があります。これらの知識を結集し、技術開発を進めます。

DAOWORKSの目指す未来

DAOWORKSは、この取り組みによって、インフラ老朽化の問題や人材不足の解決を図ります。社会の中で役立つインフラを保つために、さまざまな技術を用いた点検システムの実現を目指し、さらに災害時には迅速な現状把握が可能になる仕組みを構築します。これにより、公共インフラを利用する人々が、より安全で安心して日常生活を送ることができるようになることを期待しています。