心臓シミュレータ活用の新医療機器開発がスタート

心臓シミュレータによる新たな医療機器開発

PIA株式会社は、株式会社UT-Heart研究所、富士通株式会社との協力のもと、心臓シミュレータを利用した新しいプログラム医療機器の開発に着手しました。この技術は、東京大学と富士通が共同で開発したものであり、スーパーコンピュータの演算能力を活かして、個々の患者の心臓を高精度でバーチャルに再現することが可能です。

心臓シミュレータの特徴

心臓シミュレータは、患者の臨床データやCT、エコー画像などをもとに、その人特有の心臓を忠実に再現します。この鮮明なバーチャルモデルを用いることで、医療機器の開発や新しい治療法の確立が期待されています。

新たなる事業の展開

PIA株式会社は、今回のプロジェクトを通じて以下の3つの主要な事業に取り組むことを発表しました。

1. CRTシミュレーション事業
CRT（心臓再同期療法）は、ペースメーカーを使用して心臓の機能を改善する治療法です。コンピュータシミュレーションを導入することで、ペースメーカーの効果を事前に高精度で予測し、治療の成功率を向上させることが狙いです。

2. 先天性心疾患の外科シミュレーション事業
先天性心疾患を持つ患者の特異な心臓構造を、コンピュータで細部まで忠実にシミュレーションします。また、術後の心臓の状態を予測することで、より安全で効率的な手術が可能となります。

3. 医療教育事業
心臓シミュレータの技術を活かして、医学生や医療従事者向けの教育教材を制作。これにより、現場での実践力を高めることが期待されています。