猫とアートが織りなす秋の祭典「吾輩の猫展」
芸術の秋到来。東京・新宿の佐藤美術館では、70人の現代アーティストによる猫をテーマにした作品が一堂に会する「~現代作家70名が描く、つくる~吾輩の猫展」が開催されます。この展覧会は、若手アーティストを応援する一環として、文化芸術イベント「新宿フィールドミュージアム協議会」の呼びかけによって実現しました。
展覧会の詳細
- - 会期: 2017年11月7日(火)~12月24日(日)
- - 休館日: 月曜日
- - 開館時間: 10:00~17:00(金曜日は19:00まで)
- - 会場: 佐藤美術館
- - 入場料: 一般600円、学生400円(中学生以下は無料)
この展覧会では、日本画から油画、版画、立体彫刻まで、多岐にわたる技法で表現された74点の猫作品が展示されます。特に注目したいのは、現代の猫好きアーティストたちによる作品です。
特別企画「パトロンプロジェクト」
猶予がある中で、11月18日(土)には特別な「パトロンプロジェクトイベント」が開催されます。お昼から始まるこのイベントでは、展覧会学芸部長の立島惠氏によるギャラリーツアーが行われ、猫展の見どころや歴史についての深い洞察が得られます。また、金木正子氏と川本淑子氏を講師に迎えたワークショップ「ステンシル版を使って猫を描く」も開催され、参加者は自身の創作を楽しむことができます。参加費は2,000円となっており、参加希望者は事前にメールでの申し込みが必要です。
アートと猫の深い関係
猫がアートに登場することは決して珍しいことではありません。著名なアーティストたちも自身の愛猫をモチーフに作品を残しています。たとえば、レオナール・フジタは猫を友人視し、一時期は25匹もの猫を世話していたとされています。さらに、歴史に名を刻む画家たち、ダリやピカソ、国芳にも猫との深い関わりがありました。
本展では、猫をテーマにした作品を発表するアーティストたちが選ばれており、熟練の技から新進気鋭の挑戦まで、多様なアプローチを見ることができるでしょう。
70人のアーティストによる多彩な表現
出品者には、日本画、油画、版画、ミクスドメディア、立体彫刻といった異なる分野から選ばれた70名のアーティストがいます。それぞれが独自のスタイルで猫を描くことで、観客に新しい視点を提供してくれます。彼らの作品は、猫という存在から多くのメッセージを受け取ることができるでしょう。
展覧会の開催は、アートと猫の不思議なつながりを再発見する良い機会となります。そのため、気軽に訪れて、多種多様な猫の姿を楽しんでいただきたいと思います。さあ、十人十色ならぬ70人70色の猫たちとの出会いを楽しみましょう!
最後に
私事ではありますが、個人的には展示作品の中に、昔の愛猫「チェル」に似た猫がいないかと密かに期待しています。この展覧会が、猫とアートの愛好者にとって特別なひとときとなることを願っています。
佐藤美術館 学芸部長 立島 惠