ニッケンかみそり株式会社、アトツギ甲子園で受賞
岐阜県関市に本社を置く老舗かみそりメーカー、ニッケンかみそり株式会社が、2025年2月20日に東京の大手町で開催された「第5回アトツギ甲子園」で優秀賞を受賞しました。この受賞は、同社の熊田征純が提案した革新的なビジネスアイデアが高く評価されたものです。
ニッチな発想が生んだ新しい可能性
熊田のプレゼンテーションでは、同社が長年培ってきた「切る技術」を、従来のかみそり製造から、ぶどう産業の巻きつる処理という新しい分野に応用するという斬新な発想が紹介されました。このニッチな市場への進出が、受賞の大きな要因となったと彼は語ります。実際に、多くの参加者から「感銘を受けた」と賛辞をもらったことに対して、熊田は「この受賞は、新たな挑戦の始まりです。国内外への展開を目指して、さらに努力していく所存です」とコメントしました。
熊田征純の経歴
熊田は岐阜県関市出身で、高校を卒業後に関西大学の大学院工学研究科を修了。株式会社森精機製作所での勤務を経て2022年にニッケンかみそりに入社しました。そこで彼はエンジニアリングと営業の経験を活かし、新たな挑戦を果敢に進めています。
アトツギ甲子園とは
「アトツギ甲子園」は経済産業省中小企業庁が主催する全国規模のビジネスコンテストで、中小企業を承継する次世代リーダーが新規事業アイデアを発表する場です。今大会には189名の参加者が集まり、厳選されたファイナリスト18名が最終審査に臨みました。選考基準には、新規性や持続可能性、社会的意義などがあり、思いやりのある事業が評価されています。
ニッケンかみそり株式会社の企業概要
ニッケンかみそりは71年の歴史を持つ老舗企業で、主力事業はかみそりの製造・販売です。しかし、近年はその技術を応用し、ヘアカッターや鼻毛カッターなど特殊な製品の開発にも力を入れています。関市という刃物の町に根ざしたこの企業は、今も進化を続けています。
会社概要
社会に新たな価値をもたらすこの挑戦に注目が集まっています。かみそり業界をはじめ、多くのビジネスが新しいスタンダードを迎える中、ニッケンかみそりのこれからの活躍に期待が寄せられています。