Muso Actionが取り組む新たな物流自動化の挑戦
Muso Action株式会社は、経済産業省および国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が推進する国家プロジェクト『GENIAC(Generative AI Accelerator Challenge)』の採択事業者に選ばれました。このプロジェクトは、国産AI基盤モデルの開発とその社会実装を目的としており、Muso Actionが導入するロボット技術が注目を集めています。
プロジェクトの計画
このプロジェクトにおいて、Muso Actionは物流倉庫のピッキング作業に特化したスライダー式ロボットアームとデータ収集デバイスの開発に取り組みます。提案されたテーマは、「物流倉庫のピッキング・ソーターにおける多品種対応のためのロボット基盤モデルとデータ収集」です。当社はアスクル、日本通運、若松梱包運輸倉庫の3社の稼働倉庫にロボット技術を導入し、年間で100万エピソードに及ぶデータ収集を行います。このプロジェクトの実施期間は2026年10月から2027年9月までの1年間です。
自動化が進まない理由と課題
物流業界では、近年、ECの需要が急増しながらも、同時に人手不足が深刻な課題となっています。特に倉庫内でのピッキング作業は人手依存度が高く、全SKU(Stock Keeping Unit)の約95%の自動化が困難です。このロングテール商品への対応が、自動化の大きな壁として立ちはだかっています。ピッキングロボットが安定して扱えるのは約5%に過ぎないことから、多様な商品に対する柔軟な運用が求められます。さらに、ヒューマノイド型のロボットは通常、大きな消費電力を要し、この点でも自動化には克服すべき課題があります。
継続的なデータ収集と実証実験
Muso Actionは、このプロジェクトを通じて、実際の物流現場でデータ収集を続けます。研究施設や模擬環境ではなく、リアルな現場から得られるデータが、真の自動化技術の実現に向けた鍵となります。具体的には、アスクルの関東DC、日本通運の関西空港倉庫、若松梱包の本社第二共配センターの3拠点でデータを収集します。
このデータを基に、ロボット基盤モデルを学習・改善し、省電力で運用できるシステムの確立を目指します。ロボットの実用化を進めるとともに、現場作業者が容易に使えるデータ収集デバイスを開発し、作業の効率化に繋げる計画もあります。また、今回の取り組みにより得たノウハウは事業終了後に公開される予定です。
参加企業からの期待
プロジェクトに参加する企業からは、Muso Actionに対する大きな期待が寄せられています。アスクル株式会社の川久保様は、ロボットが自立的に学習し、異なる商品や作業環境に柔軟に対応できる点に可能性を感じており、物流業界全体の自動化への貢献を期待しています。また、日本通運ホールディングスの青様も、今回の取り組みを物流現場における自動化の第一歩と位置付け、Muso Actionとの協力関係を前向きに捉えています。
未来に向けた展望
Muso Actionの社長、村山龍太郎は、ひたむきな姿勢でこのプロジェクトに臨むことの重要性を強調しています。現場のデータ量が勝負であり、実際の商品が流れる環境での学習こそが、真の意味での基盤モデルの開発において重要だと考えています。日本の物流業界が抱える課題に直接対処し、成果を上げることが期待されています。この取り組みが世界的に通用するモデルの構築への道を開くことになるでしょう。
今後、Muso Actionはプロジェクトの進捗を続々と発表する予定です。フィジカルAIを使った物流業界の未来に期待が高まります。