秋の特別公開
2025-09-25 12:45:18

東京都水道歴史館が江戸の水道記録『上水記』を特別公開

江戸の水道の歴史を探る特別企画展



東京都文京区に位置する東京都水道歴史館では、2025年10月25日(土)から11月3日(月・祝)までの期間、江戸時代の水道の記録である『上水記』の特別公開が行われます。今回の展覧会は、「遺された江戸上水の史跡をめぐる ~令和7年度上水記展~」と題され、江戸の水道の歴史やその影響を探求する貴重な機会です。さらに、水道歴史展「記録写真で振り返る淀橋浄水場-廃庁60年-」も同時に開催され、東京の水道の歴史に触れることができます。

『上水記』の魅力



『上水記』は、江戸時代の水道の詳細な記録を手にする貴重な文書で、寛政3年(1791)に完成しました。特に、全10巻のうち東京都指定文化財に認定されているこの文書には、当館が所有する唯一の完全な版が存在します。その中でも特に注目されるのは、第二巻に含まれる「玉川上水水元絵図并諸枠図」です。この作品は、今も当時の姿を残す「羽村取水堰」を精緻に描いたもので、展示面積も大きく、一見の価値があります。

毎年、期間限定で公開される『上水記』は、様々な切り口でのアプローチがなされ、今年は特に江戸時代の人々の生活を支えていた上水について、今に遺る史跡を写真と資料で紹介する予定です。これにより、訪れる人々は江戸の水道の重要性やその歴史を深く理解することができるでしょう。

新宿副都心の淀橋浄水場



さらに、展覧会では淀橋浄水場に焦点を当てた展示も行われます。この浄水場は、東京の近代水道のメッカとして位置づけられ、1898年から給水を開始した記念すべき施設です。約70年の歴史の中で、東京水道の中核として多くの人々に水を供給し続けました。しかし、昭和40年(1965年)にその役割が東村山浄水場に移行し、閉鎖されたのです。

今回の水道歴史展では、近年収集した明治または大正時代の写真や、創設時の内部の様子を紹介した資料も展示される予定です。これにより、来館者は東京の水道史の重要な一面を知ることができるでしょう。

展示会の詳細



この特別企画展は、2025年10月25日から11月3日まで東京都水道歴史館で開催されます。入館は無料で、開館時間は午前9時30分から午後5時までです。ただし、入館は午後4時30分までとなっています。また、27日は特別に臨時開館も実施します。会場は、東京都水道歴史館の3Fレクチャーホールをメイン会場とし、興味深い展示が行われる予定です。

東京都水道歴史館は、江戸上水から近代水道の形成に至るまで、約400年の東京水道の歴史と技術をダイナミックに紹介している施設です。江戸時代の水道管「木樋」の実物や再現された江戸長屋の展示、さらには歴史に関連した図書の貸出など、多彩な体験が可能です。

文化財を通じて江戸の生活と水道の重要性を学ぶ絶好の機会をお見逃しなく!


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会社情報

会社名
株式会社乃村工藝社
住所
東京都港区台場2丁目3番4号
電話番号

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