岡山県立水島工業高校で木造住宅見学会と設計体験を開催

2025年10月20日、岡山県立水島工業高校の建築科の1年生40名を対象に、一建設株式会社が「木造住宅の建築現場見学会」と「住宅設計体験会」を開催しました。このイベントは、現在の建設業界の課題に対する理解を深め、将来的な業界の担い手としての意識を育むことを目的としています。

建設業界の現状と課題

国土交通省のデータによると、2023年の建設業の就労者数は1997年と比べて約30%減少しています。この流れは、2025年には団塊世代の方々が75歳以上となり、多くが退職することで、さらなる人手不足を引き起こすと懸念されています。この背景には、技術継承の難しさやキャリアパスの見える化などの課題があります。

未来の建築現場を体験

「木造住宅の建築現場見学会」では、参加者たちは実際の建設現場を訪れ、基礎工事や躯体工事の説明を受けました。特に興味深かったのは、一建設の大工が教える電動工具の安全な使い方で、高校生たちは実際にビス打ちにも挑戦しました。これは、ただの技術を学ぶだけではなく、チームワークと責任感の大切さを学ぶ機会でもありました。

また、デジタル化に関する取り組みもあり、施工管理アプリ「ANDPAD」を用いることで、現代の建設現場がどう進化しているのかを実感しました。

学生たちの感想

参加した高校生たちは、実際の建築現場を見学することで、図面だけでは分からない建築のプロセスを理解することができたと感じていました。「初めて見た木造住宅の建築現場で、大工さんたちのチームワークの大切さを実感しました」や「デジタル技術が住宅づくりの中で大きな役割を果たしていることを知り、とても興味深かったです」といった声が寄せられました。

住宅設計体験会の詳細

「住宅設計体験会」では、一建設の社員が住宅設計の仕事内容を説明し、3D CADを使用した実演も行われました。参加した生徒たちは、方眼紙を使って自分の理想の平屋住宅の図面を描くという挑戦に取り組みました。自作のプランを発表した生徒もおり、将来への夢を思い描く良い機会になったようです。

イベントの実施概要

このイベントは、岡山県総社市と倉敷市で行われ、一建設の社員が多くの専門知識を生徒たちに提供しました。参加者たちは、建設業界の多様な側面を知り、今後のキャリアに向けた新たな一歩を踏み出したに違いありません。

一建設の取り組み

一建設株式会社は、1967年に設立された企業で、分譲戸建住宅や分譲マンション、注文住宅など多岐にわたる事業を展開しています。未来の建設業界において、次世代を担う若者たちが求められています。同社は、こうした取り組みを通じて、業界の新しい風を吹き込むことを目指しています。

この取り組みは、単なる見学会ではなく、未来の建築業界を支える人材育成の一環となる事で、今後の建設業界に亮な期待を抱かせています。