岡山大学副学長が国連年次会合でスピーチ
2025年4月7日、岡山大学の横井篤文副学長がスイス・ジュネーブで開催された国連の開発のための科学技術委員会(CSTD)の年次会合で、日本の代表としてオープニングスピーチを行いました。このイベントには、国連貿易開発会議(UNCTAD)の事務局長であるレベッカ・グリンスパン氏をはじめ、各国の国連大使が出席しました。
横井副学長は世界の高等教育機関の中で唯一の招待者として、科学技術イノベーションが持続可能な開発目標(SDGs)の実現に果たす役割を強調しました。特に、大学と国連機関との連携の意義や、女性科学者への支援の重要性について力強いメッセージを発信しました。
「Woman in STI」をテーマにした展示会
今回の年次会合では「Woman in STI」というテーマのもと、各国での女性研究者を対象にした取り組みが紹介されました。岡山大学のブースでは、グローバルエンゲージメントセンターの原田美樹チーフオフィサーと津波優グローバル・アドミニストレーターが登壇し、途上国からの若手女性研究者を対象とした共同研究および研修コースについて説明しました。
岡山大学はこれまで、UNCTADとの共同プログラムを通じて27人の若手女性研究者と4人の博士課程進学者を受け入れてきた実績を有しています。この取り組みに対しては、参加者から大きな関心が寄せられました。展示会場には、在ジュネーブ国際機関日本政府代表部の石井良実公使も訪れており、岡山大学が国連機関と連携する意義に対する理解を示していただきました。
教育の重要性と社会変革の意義
横井副学長はまた、国連メディアの取材を受け、地球社会のための人材育成と社会変革の必要性に言及しました。特に持続可能な開発のための教育(ESD)を基盤とした地域と地球の未来についても語り、それを通じて社会の改善に寄与する重要性を訴えました。このメッセージは、2025年10月にベトナムで開催される「第16回UNCTAD閣僚会議」で、195の加盟国に向けて発信される予定です。
岡山大学は今後も、STI for SDGsを推進する国連機関であるUNCTADとの連携を強化し、地域と地球の未来を共創するための人材育成に取り組む姿勢を貫きます。国内外に向けた積極的な展開にも期待が高まります。
岡山大学の取り組み
岡山大学は、持続可能な開発目標(SDGs)の実現に向けた取り組みを進めており、国内外での評価も高まっています。また、今年度は政府の「ジャパンSDGsアワード」で特別賞を受賞した実績も有しています。
地域中核・特色ある研究大学として、岡山大学の未来に注目が集まっています。今後も引き続き、地域とともに歩む研究大学としての取り組みを進め、世界に誇るべき成長を遂げていくことを目指します。