技能五輪強化にAI技術!セカンドサイトアナリティカ、瞬間イベント検出AI開発
セカンドサイトアナリティカ株式会社が、エクシオグループ株式会社向けに、技能五輪大会の情報ネットワーク施工競技の強化訓練に役立つAIエンジンを開発しました。このAIは、選手の競技動画の画像と音声を解析し、各工程の詳細なタイムを自動計測することで、指導員の負担軽減と選手強化に貢献します。
技能五輪におけるAI開発の背景
情報ネットワーク施工競技は、光ファイバやLANコネクタに関する技能を競う高度な競技です。エクシオグループでは、同社社員の強化訓練に力を入れており、これまで指導員が手動で各工程のタイム計測を行っていました。しかし、指導員不足により、選手全員に個別指導ができない状況もありました。そのため、選手自身で競技開始から終了までのタイムしか計測できず、どの工程でロスが発生しているのか分析できないという課題がありました。
この課題を解決するため、セカンドサイトアナリティカは、競技動画からタイムを自動計測できるAIの開発に着手しました。
瞬間イベント検出AIの概要
開発されたAIは、トップ競技者の0.01秒単位の動作を、高フレームレート・サンプリングレートの動画から高精度に自動判定できます。ビデオカメラとモノラルマイクのみを使用し、センサーを使わずに数センチの部品の瞬間的な工程を判定する点が特徴です。部品や手の動き、接続やはめ込みなどの音声を解析することで、詳細な動作を捉えます。
さらに、AIによる音声解析では、被膜音といった環境音に近い小さな音も検出可能です。競技動画をアップロードすると、AIエンジンは自動的にサーバーをスケールアップし、分散処理を実行することで、高速に測定結果を出力します。従来の人によるストップウォッチでは不可能だった高精度な測定を実現し、指導員の負担軽減にも大きく貢献しています。
さらなる応用への期待
この技術は、技能五輪競技だけでなく、他の競技でもトップ選手の動作判定に活用できます。さらに、医療、工場ライン、職人、料理、手話など、幅広い分野での応用が期待されています。
セカンドサイトアナリティカについて
セカンドサイトアナリティカは、アナリティクスとテクノロジーを活用したサービスを提供する専門企業です。機械学習やディープラーニングなど、最先端技術の研究開発を行い、様々な業種・分野に対するアナリティクス・コンサルティングサービスと、AIサービスを提供しています。