成田空港が「CEIV Lithium Batteries」認証を取得
成田国際空港株式会社は、国際航空輸送にかかわる多くの関係事業者とともにコミュニティを結成し、IATA(国際航空運送協会)によるリチウム電池の航空輸送品質認証である「CEIV Lithium Batteries」の取得を目指しました。そしてついに、コミュニティに参加する企業全5社の認証取得が完了したことを発表しました。さらに、成田空港は日本初となる「CEIV Lithium Batteries パートナーエアポート」としてIATAから認定されました。
この認定を受けることで、コミュニティ参加企業はリチウム電池の輸送において、安全であると認められました。また、成田空港自体も、安全が保証された高品質なサプライチェーンを提供する空港としての評価を得ることになりました。
成田空港はこれまでにもIATAが策定した4種類のCEIV認証を取得しており、医薬品に関する「Pharma」に続く、今回のリチウム電池の認証取得により、国際的な貨物の取り扱いにおいてさらに進化しています。この取り組みは、航空物流の一層の拡大を目指す成田空港の重要なステップとなります。
CEIV Lithium Batteries とは
「CEIV Lithium Batteries」とは、IATAが策定した特殊貨物に関する4つのCEIV(The Center of Excellence for Independent Validators)認証の一つで、リチウム電池の品質認証制度です。この認証を受けることで、リチウム電池を安全に輸送するための体制が構築されていることが証明されます。
世界中で116社がこの認証を取得しており、成田空港はその中で重要な役割を果たしています。リチウム電池は昨今、電子機器やその他の製品に広く使われており、その安全な輸送はますます重要になっています。この認証により、成田空港は信頼性の高い輸送の舞台として位置付けられています。
認証取得のプロセス
CEIV Lithium Batteriesの認証を得るためには、航空会社やグランドハンドリング会社、物流業者などが主体となります。これらの業者はIATAのトレーニングを受講し、安全な取り扱いに必要な品質管理システムやリスク管理システムを社内に整備することが求められます。その後、IATAが派遣する監査官による評価を受け、必要な設備や施設が整っていることを確認された場合に、初めて認証が交付されます。
成田空港のコミュニティ方式は、各航空事業者が協力し合い、空港を中心とした団体としての力を統合するものです。この連携により、全関係者が一体となって安全な航空輸送を実現する取り組みは評価され、今後のさらなる展開が期待されています。
今後の展望
成田空港では、引き続き関係事業者との協力を図り、特殊貨物の取り扱い品質の向上を目指しています。この認証取得により、リチウム電池輸送に関する国際的な基準を満たした空港として、さらなる輸送回数の増加と安定した運営を図ることができるでしょう。また、航空物流拠点としての役割を一層強化し、国際市場での競争力を高めていく計画です。
成田空港の新たな認証取得は、航空輸送業界にとって重要なニュースであり、今後の動向に注目が集まります。リチウム電池輸送の安全性を高める取り組みを通じて、成田空港が国際的な物流の中心として、ますます成長していくことを期待しましょう。