新たなダイバーシティ教育『盲ろう者理解・啓発プログラム』の展開
認定NPO法人東京盲ろう者友の会は、視覚と聴覚の両方に障害を持つ盲ろう者への理解を深める新たなプログラムを、2025年5月から東京都近郊の大学や専門学校に向けて無償で提供します。この取り組みは、学生にダイバーシティ意識を育てるとともに、教育機関のCSR活動を推進する目的があります。
プログラムの背景と目的
盲ろう者とは、視覚と聴覚の両方に障害を持つ方々のことを指し、彼らは情報の取得やコミュニケーション、移動において深刻な困難に直面しています。社会的孤立が大きな課題となる中、将来を築く若年層に対して盲ろう者の実情を伝え、理解を深めることが求められています。今回のプログラムでは、講義、体験、映画上映を通じて共感を育むことを目指しています。
豊富なプログラム内容
このプログラムでは、希望する内容や時間に応じてさまざまなアクティビティを組み合わせて提供します。
映画上映
- - 『桜色の風が咲く』:この映画は、9歳で失明し、18歳で聴力を失った後、盲ろう者として初の大学教授となった福島智さんの実話を基にしたドラマです。親子の絆と希望を描いた温かいストーリーが印象的です。
- - 『もうろうをいきる』:盲ろう者の日常生活に焦点を当てたドキュメンタリーで、彼らがどのようにコミュニケーションを取り、社会と関わっているのかが丁寧に描かれています。
当事者による講演
実際に盲ろう者として生活している方々による講演を通じて、彼らの成育歴、受けた障害や心理的変化、日常生活で必要とされる支援について語っていただきます。この貴重な体験に触れられることは、学生にとって非常に意義深い時間となるでしょう。
盲ろう者についての理解
盲ろう者の障害状況、生活の実態、必要な支援や福祉制度についての解説セッションも行います。これにより、より深く盲ろう者に対する理解を促進します。
体験ワークショップ
視覚と聴覚を遮断した体験を通じて、当事者がどのように日常を過ごしているのかを実感してもらいます。さらに、盲ろう者の特有のコミュニケーション手法である指点字や触手話の初歩を学び、実際に体験することもできます。
実施概要
- - 期間:2025年5月1日 ~ 2026年2月28日
- - 対象:東京都近郊の大学・専門学校
- - 場所:各校のキャンパス内で実施
- - 費用:すべて当会が負担(講演料・上映料等)
申し込みが多数寄せられた場合、予算の都合上、プログラムの提供をお断りすることもありますので、注意が必要です。
お申し込み方法
参加を希望される教育機関は、以下の情報を記載してお申し込みください。
- - 機関名
- - 担当者名・連絡先
- - 希望日時・場所
- - 実施規模(例:授業・20名、公開講座・100名)
- - 希望プログラム内容(例:映画上映+講演×150分など)
お問い合わせ先
認定NPO法人東京盲ろう者友の会
このプログラムは、学生にダイバーシティの重要性を教え、より多様な社会の実現を目指す一助となることでしょう。ぜひ、多くの教育機関に参加していただきたい取り組みです。