寒い冬の換気、住まいの空気環境に迫る実態調査の結果

住まいの空気環境に関する実態調査

概要

石原工務店株式会社が全国の戸建て住宅に居住する20〜60代の男女100名を対象に、住まいの空気環境に関する実態調査を実施しました。この調査は、住宅の高気密化が進む中、外部の空気と室内の質を効率的に保つための方法や課題について探るものでした。

現代では、住宅内の空気は外界から遮断されることが多く、建材や家具から放出される化学物質、ペットの毛、ハウスダストなどによって、室内には多くの汚染物質が存在しています。外的環境と健康管理が繋がる中、住まいの空気質への興味が高まっています。

普段の換気方法

調査結果から、普段の換気方法について尋ねたところ、最も多い回答は「窓やドアを開けての自然換気」で89名が選択しました。次いで「レンジフードの換気扇の使用」が64名、「浴室換気扇の使用」が62名と続き、日本の家庭では自然換気が主流であることが分かります。一方で、エアコンの換気機能を利用するという回答は最も少なく、12名にとどまりました。これにより、家庭では自然換気中心で機械換気のサポートを受ける傾向があることが示されています。

空気環境の懸念点

次に、室内環境について気になることは何かという質問に対し、「結露が発生する」という回答が45名で最多でした。続いて「生活臭が気になる」が38名、「乾燥しやすい」が37名という結果でした。これらの問題は、室温と壁面の温度差が関与し、カビやダニの原因、さらには建物の寿命にも影響を及ぼす可能性があります。生活臭はペットやタバコの影響を反映し、乾燥はインフルエンザなどの感染リスクを高める要因ともされています。また、「カビが発生しやすい」（34名）や「ハウスダストが気になる」（30名）との回答も見られ、居住者の健康への影響が懸念されています。

換気に対する配慮

住まいの空気環境についての関心が高い中、換気時の注意点を尋ねたところ、「天気や外気温を確認してから換気する」が42名で最も多く、「こまめに換気している」が41名、「複数の窓やドアを開けて効率的に換気している」が37名という結果でした。特に季節や天候に応じた換気が求められ、室内の空気質を保とうとする意識の高まりがみられました。

季節による課題

季節別の換気について尋ねた結果、「冬場は換気のために窓を開けると寒くなる」という回答が82名で最も多く、続いて「花粉の季節は窓を開けにくい」が54名、「夏場は換気のために窓を開けると暑くなる」が42名という結果に。特に冬場は暖房器具の影響で温度差が生じ、快適な室内環境を保つことが難しいと感じる居住者が多いことが分かります。冬場や夏場はエアコン使用との兼ね合いが難しく、悩みが多く寄せられました。