Oisixの挑戦
昨今の異常気象の影響で、日本各地で農産物が影響を受けています。特に、白なすの産地では猛暑によって、多くの規格外品が発生してしまいました。これに対抗すべく、食品のサブスクリプションサービスを展開するオイシックス・ラ・大地株式会社(東京・品川)が、新たな取り組みを行っています。
白なすとは
白なすはそのきめ細かい果肉と豊かな水分量で、口当たりが非常に滑らかです。紫なすとは異なり、皮が他の食材に色移りしないため、料亭などでも重宝されています。多くは揚げ物や煮込み料理に使われ、特に脂肪分と相性が良く、加熱するとさらにそのとろける食感が楽しめます。
しかし、近年の急激な猛暑により、白なすは過剰に生育し、規格外として扱われるケースが増加しています。大きさが基準に達しないものや、皮の一部が変色してしまったものが、実際には美味しく食べられるにもかかわらず廃棄を余儀なくされています。
規格外品の救済
そうした状況を打開すべく、Oisixは「おたすけOisix」という新たなプロジェクトを立ち上げました。このプロジェクトは、猛暑や自然災害の影響で規格外品となってしまった食品を、お求めやすい価格で販売し、フードロスを削減するものです。
具体的には、2025年7月3日より大容量の規格「傷あり白なす」の販売を開始。また、連結子会社の旬八青果店では、7月9日から袋詰め販売も行います。これにより、多くの消費者に白なすのおいしさを届けるとともに、廃棄されるはずの野菜たちに新たな活路を見出そうとしています。
美味しさを知ってもらう取り組み
さらに、食堂メニューとしても白なすを取り入れることで、より多くの人々にその魅力を伝えることを目指しています。シダックスコントラクトフードサービスが大崎駅近くの「雨晴食堂」では、白なすを使用したランチメニューを提供する予定です。これにより、食堂に訪れる人々が手軽に白なすを楽しむことができ、規格外の白なすの存在を認知してもらう機会が増えます。
消費者と農家をつなぐ
Oisixの取り組みは、消費者が「見た目を気にせず、美味しい食材を楽しむ」ことを可能にするだけでなく、農家への支援にもつながります。お客様の声には、「見た目が悪くても、味は変わらない。おいしい野菜が大容量で買えるのは嬉しい」との意見も多く寄せられています。これは、農家の方々にも安心を与える結果となります。
私たちの食卓に届く食材がどのようにしているのか、また、それを支える農家の方々の努力を知ることができる貴重な機会です。SDGsに貢献する企業としての姿勢も評価されており、持続可能な社会に向けてさらなる取り組みが期待されます。
結論
Oisixの「おたすけOisix」プロジェクトは、急激な気候変動の影響によって生じるフードロスという社会的問題に立ち向かう有効な手段です。白なすの魅力を再発見し、多くの人々にこの美味しさを広めることで、今後の農業の在り方や消費者と生産者との関係性を見直していく必要性を私たちに示唆しています。これからもOisixの取り組みに注目し、我々も積極的に参加していきたいものです。