海外旅行に対する人々の意識調査
新型コロナウイルスが「5類感染症」に移行してから1年以上が経過し、海外から訪日する旅行者は急増しています。それに対し、日本人の海外旅行者数はコロナ前と比べて依然として少ない状況です。特に円安の影響もあって「海外の物価が高騰している」という報道が多く、実際に人々が海外旅行をどのように感じているかを、株式会社JTB総合研究所が行った調査にもとづいて分析します。
調査結果概要
この調査では、2023年以降に海外旅行をした221名に対し、費用の意識や旅行意欲について尋ねました。その結果、以下のような興味深い発見がありました。
1. 海外旅行の費用は予想の範囲内
「旅行費用は高かった」との回答が約8割に達しましたが、その中でも「想像の範囲内」と感じた人が最も多く、42.5%を占めました。一方で「予想以上に高かった」との回答も37.6%あり、いずれにせよ多くの人が費用に対して覚悟を持って旅行に臨んでいることがわかります。
2. 高い費用でも再訪したい欲求
旅費が高いと感じた人でも、64.7%が「来年も同じくらいの費用がかかっても旅行したい」と回答しました。このデータは、旅行は一次的な費用だけでは測れない価値を持っていることを示しています。
3. 海外旅行の魅力
インタビューからは「さまざまなものを見て感動できる」、「非日常的な体験ができる」との意見が挙げられました。特に、海外で得られるインスピレーションや感動が、人々の旅行欲を掻き立てているのです。
4. 出費を抑える工夫
旅行を計画する際には、多くの人々がコスト削減に苦心しています。具体的には「旅行費用が安い時期を選ぶ」、「LCCを利用する」、「公共交通機関を使う」などの工夫が見られました。みなさん、賢く資金をやりくりして旅行を楽しんでいるようです。
5. コロナ禍前後の変化
コロナ禍後の海外旅行では「現地で見かける日本人が減った」と感じる人が多く、また「衛生対策が強化された」との声も上がりました。旅行計画においても、直行便が減少したり、事前予約が必要な施設が増えたりと、さまざまな変化が起きています。
まとめ
調査結果からは、コロナ禍にもかかわらず多くの人々が海外旅行を求めている姿が浮かび上がりました。過去の危機から日本人の旅行者数は徐々に復活してきましたが、今回のコロナ禍による影響が習慣形成にどのように影響するのかは、今後の重要なテーマです。新しい情報の提供と受け入れが旅のハードルを下げる手助けとなるでしょう。これからの海外旅行がどのように展開されるのか、目が離せません。